2020年の流行語大賞にもなったソロキャンプの楽しみ方

2020年12月2日

キャンプtips ソロキャンプ

t f B! P L

最近ブームになっているソロキャンプですが、遂に2020年の流行語大賞に選ばれるまでになりました。鬼滅の刃と並んでの受賞ですから、その人気ぶりが窺えます。


ソロキャンパーの代表として、タレントというか今やユーチューバーのヒロシが、何だか迷惑そうに授賞式でインタビューを受けていたのを見て、思わず苦笑してしまいました。

人と会うのがイヤでソロキャンプしているのに、大勢の人前でソロキャンプのコメントを求められるのですから皮肉なもんです。


実は、これまでファミリーキャンプばかりだった私も、今年ソロキャンプデビューしました。私の場合、流行しているからというよりは、子供が中学生になったこともあり、最近は付き合いが悪く、あまりキャンプに行きたがらなくなってしまったのが原因です。それで、娘1人で家にほったらかしにしておく訳にもいかず、妻と娘を家に残してソロキャンプに行くことになったのです。


始めて見ると、これが意外と快適なことに気が付きました。ファミリーキャンプの時は、思い出作りとなるアクティビティに励んだり、美味しい料理をと頑張ったりと結構忙しく、純粋にキャンプを楽しんでいる時間は意外と少ないのです。

でも、ソロなら自分ひとりですから、何をしても、何を食べても自由。家族を喜ばせる必要もないので、クロンダイクグランデでグランピングすることもなく、凝った料理も自分が食べたいと思わない限り不要!

道具だって必要最低限にしてしまえば、片付けの手間も要らず、キャンプの時間を最大限楽しむことができます。それがため、持っていく道具も回を重ねるたびに減っていき、最近ではテントも張らず、タープ1枚で済ましてしまうまでになりました。

今回は、そんな私のソロキャンプの楽しみ方を披露したいと思います。


※本稿は、ソロキャンプの臨場感を少しでも出すために、いつもの「ですます調」ではなく「だ・である調」で記述しています。


プロローグ

飛び石連休に挟まれた初秋の月曜日、私は休暇を取ってソロキャンプに行くことにした。土日はファミリーやグループなどのパーティーでキャンプ場はごった返しているだろうから、休み明けの月曜日は、私のような自然を求めるソロキャンパーにうってつけである。行先は、勝手知ったる山梨のとあるキャンプ場。これといった特徴があるわけでは無いが、広大な敷地を活かしたフリーサイトが魅力のキャンプ場だ。

当日の天気予報は、夕方から雨だというが、これも私にとっては好都合。最低気温が10度を切ろうかという寒空の下、しかも雨が降っている中でキャンプをしようなどというのは、余程の酔狂であるから、上手くいけば広大なキャンプ場を独り占めできる。

こうして、私は愛用の道具たちを車に積み込み、一路キャンプ場へと向かった。


タープを設営する場所を探す

自宅から2時間弱、キャンプ場に到着したら、先ずはチェックインだ。予約時点では、広々とした芝生のサイトを依頼しておいたのだが、雨が降るということで、林間のフリーサイトに変更してもらった。キャンプ場は、予想通りガラ空きで、難なくサイトの変更ができた。それでも、オートサイト中心に10組は来ていたのだから、最近は酔狂が増えたものだ。

チェックインを済ませた私は、林間を巡りながら、タープを張ることができる場所を探す。木にガイロープを巻き付け、直接タープを張るためには、木々の間が離れ過ぎず近過ぎずという丁度いい塩梅を探さなければならない。頭の中で、タープを張ったイメージを作りながら、焚火のことも考えて慎重に場所を選定していくうちに、良い場所を見つけることができた。

今回は、最初から林間に張るつもりだったので、タープポールも持ってきていない・・・と言うのは実は強がりで、単純に忘れたのだ。車の中で気が付いたが、焦らずに、林間サイトであれば、ガイロープだけでタープが張れると思い、そのままキャンプ場に向かったのだ。だから、晴天であっても、今回は林間サイトに変更しなければならなかったのだが、結果オーライである。

それに、このキャンプ場が伐採木などが至る所に積まれており、薪などとして自由に使って良い事を知っていた私は、駄目だったら枝をタープポール代わりに切り出せばよいとも考えていた。ソロキャンプであれば、こんなトラブルや不便も、楽しめてしまうのだ。


寝床の設営

さて、場所が決まれば、車から荷物を降ろして、ソロキャンプの準備だ。



荷物は、道具箱、寝袋、ナルゲンボトル、ペグ・ペグハンマー、タープ、グランドシート、EDCポーチ、マット、ブランケット。この他に、ビールや食料を入れたクーラーバッグにデイパックと、いつものキャンプに比べれば、なんとも質素な量だ。道具箱の中には、ナイフから焚火台まで、ソロキャンプに必須のアイテムが詰まっている。


先ずは、タープを広げ、ガイロープで木の幹に括り付けていく。この下に寝るわけだから、座れる程度の高さが確保できれば良い。



愛用のタープは、テンマクデザインのムササビウイング コットンVer.だ。森の中では、調理や暖を取るために焚火は欠かせないから、火に強いコットン製のタープが必須となる。特に、今回のようにポールを使わず、低く張ったタープの下で焚火をするとなると、化繊では穴だらけになってしまう。



10分もかからずに張り終えたら、次はグランドシートを敷いていく。私は、ogawaのテント用グランドシートを愛用している。このグランドシートは、分厚いPVCシートで、耐水圧も10000mm以上あるから、安心感が違う。流石は、老舗のテントメーカーだ。だいたい、タープ下で地面に寝るのだから、今日のような雨の日でなくても、地面からの湿気を完璧に遮断してくれるこのシートがあるのとないのでは大違いなのだ。




それに、日本の山野にはマダニが生息しており、咬まれると症熱性血小板減少症候群 (SFTS)や日本紅斑熱、ライム病などの様々な感染症を引き起こす。特にSFTSは危険で、2013年~2019年の期間で、致死率27%(36例)が報告されている。マダニ以外には、つつが虫が媒介するつつが虫病なども、症状によっては死亡する場合があるのだ。こういった危険から身を守るためにも、地面に直接寝ることは避けなければならず、そのためにも丈夫なグランドシートは欠かせない。


この上には、快適に寝るためのマット、そしてシュラフを敷いていく。




開始から10分ほどで、寝床が完成した。



ここが、今回の私の居場所である。


独り饗宴の始まり


さて、寝床が完成すれば、先ずは火熾しだ。これが無いと、キャンプは始まらない。当然、自然を楽しむために独りでキャンプに来ているのだから、火熾しもなるだけ文明の利器は使わない。適当な薪をナイフで削り、フェザースティックを作っていく。これにファイヤースターターで着火すれば、難なく火が熾せると云う訳だ。


おっと、どうも今日は調子が悪いらしい。勢いよくストライカーでフェロセリウム棒を擦っても、一向に火が付かない。どうも、フェザースティックを作る時に、手を抜いて薄く綺麗にカールさせなかったのが原因のようだ。


気を取り直して削ってみるが、どうもうまくいかない。きっと、腹が減っているせいだ。時刻は15時を回っている。当然、昼飯は食っていない。



「ええい、面倒だ」と、文明の利器に頼ってしまった。腹が減っているのだから、正に「背に腹は代えられない」。



火を見ながら、ビールを開け、人心地着く。ここからが、キャンプの本番である。


薪が熾火になるまで待っていられない私は、とりあえずソーセージを鉄串に刺して焼いていく。鉄串は、焚火でも燃えないから、こういったワイルドな調理には重宝する。それに、汚れを拭いてやれば何度でも使えるから、一人なら3本もあれば十分なのだ。



軽く焼き目が付いたソーセージを食うと、口の中に薪のスモーキーな香りが広がる。

旨い。


そうこうするうちに、火が落ち着いてきた所で、BBQに突入する。肉は、豚バラと豚ロース、何れも私の自家製ソースに前日から漬け込んである。豚バラは、ニンニクと生姜を大量にすり下ろし、豆板醤、甜面醤、砂糖、醤油、パインアップルジュースを入れ、ヨシダのソースを隠し味に追加してある。



火の上に置いて暫くすると、ジュウジュウと音を立て、何とも言えない匂いが辺りに漂う。



少し焦げてしまったが、私が食うのだから構いはしない。

フライパンを皿代わりに食いつつ、追加で焼いていく。




ロースも自家製ソースに漬け込んであるが、こちらはバラと違い、塩コショウをして暫く置いたものに、パインアップルジュースを加え、ヨシダのソースで味を調えてある。全部同じ味では飽きてしまうので、ちょっとしたひと手間が、キャンプ飯を更に美味しくするのだ。ちなみに、パインアップルジュースを入れるのは、パインアップルに含まれる酵素が肉を柔らかくしてくれるからだ。



肉で腹の虫が癒えた私は、箸休めにプチトマトを焼いていく。最初に焼いたソーセージの串にプチトマトを刺し、焚火の上に置き、暫く待つ。焼きあがった所へ、岩塩を軽く振れば完成だ。トマトは、加熱すると甘味が強くなり、とても旨い。


さて、そこそこ腹が満たされたので、大割の薪を追加して焚火を楽しむ。



最近、私は、DODの「秘密のグリルちゃん」という焚火台を使っている。火床がステンレス網で出来ており、くるくると巻いて収納できるため、非常にコンパクトなのが特徴だ。

この焚火台は、火床と焼き網の間が狭いため、大割の薪は使い難いので、焼き網の上に薪を置いて燃やしていく。



焼き網と言っても、横のフレームに8本のステンレス棒を差し渡した格好なので、耐久性は充分だ。ソースで黒焦げになった部分も、熾火の熱で焼き切ればきれいになる。


焼き網の上に置いた薪が燃えて細くなってきたところで、網の下に移し、次の肴を焼くことにする。



今度は、銀杏だ。こいつは、缶詰の銀杏なのだが、串に刺して焼くことができるので、こんな風に、焚火の前でじっくりと飲む時には向いている。一粒口に入れると、銀杏独特の苦みと共にほのかな甘さが広がり、その余韻を楽しみながらハイボールを口にする。最高である。


ソロキャンプのディナー


さて、ここからが本番、本日のメインディッシュは、和牛のサーロインステーキだ。

脂の挿しが綺麗に入った肉肌を見ているだけで、思わず涎が垂れる。



熾火も丁度いい具合になっているので、愛用のCOCOpanで焼いていく。



これだけの肉であるから、味付けは岩塩と胡椒だけで充分だ。



裏返すと、ちょっと焼きすぎたようだ。どうやら熾火の火力が高すぎたらしい。



その分、裏面は軽く焼いてフライパンから降ろす。シェラカップに赤ワインを入れて、ディナーの開始だ。


肉を食ったら、今日の最後の料理にとりかかる。



先ずは、ニンニクを大量にスライスにする。実は、アヒージョを作るために持ってきたのだが、既に腹は限界に近付いており、見送ることにしたのだ。腹が減っていたとはいえ、ずっと食い続けているのだから、当然だ。



アヒージョに使う予定だったニンニクを炒め、そこへ更に玉ねぎと、同じくアヒージョ用だったマッシュルームも加える。



ここで取り出したのが、私のスパイスツール。上から、ニンニクパウダー、鷹の爪、カレー粉である。生ニンニクが入ったので、ニンニクパウダーは不要になったが、残りの2つをフライパンに投入。



そう、キャンプと言えばカレーだ。



スパイスが炒まって香りが立ったところで、メインの具材を入れる。今回は、サバの水煮缶を使ったサバカレーだ。



サバの水煮を全部入れて、身をほぐし、醤油で味を調える。



あとは、水でのばして軽く煮詰める。



最後にケチャップを隠し味に入れれば、更に旨味がアップする。これで完成だ。



バケットをナイフでカットし、直接フライパンから食べる。一人なら、フライパンがそのまま食器になるというわけだ。

カレーを肴に、残っていた赤ワインとウイスキーを空ける。



こうして、腹も満たされ、酔いが回った私は、焚火の炎を見つめながら、夜更けと共に眠りに落ちていく。


翌朝


翌日、私は6時過ぎに起き出した。

焚火を始めたあたりから降り始めた雨は、夜中に本降りとなり、木の下とは言え大きな雨音に何度となく目が覚めてしまい、ぐっすりと寝るとはいかなかったのが原因だ。

温度計で気温を確認すると、昨晩の最低気温は10.1℃だった。今回使ったシュラフの対応温度は-4℃だから、いささかオーバースペックではあるが、おかげでTシャツの上に薄手のシャツという恰好でも、寒さは全く感じなかった。



トイレついでに空を見上げると、晴れ間が少し見える。雨は上がっており、天気予報では、昼前には晴れるという。



焚火は火は消えていたが、太い薪が少し燃え残っていた。火床がステンレス網の焚火台は、熱効率が悪く、熾火の面倒を見てやらないと、どうしても燃え残ってしまう。薪は全て灰燼に帰すというのが私のモットーなのだが、焚火を見ながら寝てしまったので、不可抗力というものであろう。



目覚めのために、コーヒーを淹れる。焚火を熾しなおしても良いのだが、生憎薪は殆ど昨晩使い切ってしまったので、バーナーで湯を沸かすことにした。



今回のコーヒー豆は、苦みと酸味のバランスが良いコロンビアだ。愛用のミルで挽いて淹れれば、辺りに良い香りが漂う。自然の中で飲む目覚めの一杯は、また格別なものだ。


コーヒーを飲んで落ち着いた私は、キャンプ場内を散歩することにした。



このキャンプ場は広い。富士の樹海に作られたこのキャンプ場は、至る所に溶岩のゴツゴツした岩が顔を出しており、様々な木々が生えている。季節は初秋だが、もう紅葉は始まっている。




紅葉も色づきだしており、紅い葉とまだ染まらぬ緑の葉のコントラストが目を楽しませてくれる。



山を見上げれば、朝もやとも雲とも言えるもやが掛かっており、昨晩の激しい雨を思い起させる。



散歩を終えて寝床に戻った私は、朝飯を食うことにした。私は、普段朝飯を食わないが、キャンプに来るとなぜが朝から腹が鳴るのだ。



メニューは、ソーセージ、マッシュルーム、目玉焼きだ。昨晩カレーを食ったCOCOpanは、寝る前に軽く湯を沸かして拭いてあるから、洗わずにそのまま使える。



昨晩の残りのバケットを添えて、インスタントスープと共に食す。



冷えて硬いパンも、温かいスープに浸せば美味である。


後片付けと撤収


朝食で腹も気分も満たされた私は、撤収準備にかかる。



先ずは、食器類の片付けであるが、私はソロでは洗剤は使わない。油汚れは、ティッシュペーパーなどでふき取り、あとは灰汁(あく)で洗えば十分だ。焚火の灰を水に溶いた灰汁は、アルカリ性であるから、タンパク質などを溶かしてくれる。気になるようなら、最後に沸騰した湯で流せば、大概の汚れは落ちる。それに、食器に残った汚れを見て、前回のキャンプを思い出すのもソロキャンプの醍醐味なのだから、食洗器に入れたようなピカピカに仕上げる必要など無い。



郷に入っては郷に従う、自然に入れば自然に従うのが、私の流儀だ。


タープであるが、雨が降った日のコットンタープは質が悪い。水気を吸って重く、たたみ難いからだ。こんな日は、私は大型のコンテナボックスに適当に丸めて放り込んでしまう。



幸い雨は上がっていたので、タープから先に畳んでしまう。この方が、タープ下に潜り込む必要が無く、荷物を片付けやすいからだ。



あとは、タープ下に散らかした物を片付けていき、最後にグランドシートを畳んで終了だ。



この時ばかりは、ソロキャンプの不便さを思い起こさせる。2人いれば、シートの端をお互い持って簡単にたためるのだが、こればかりは仕方がない。



全て片付けてしまえば、あとは元通りの森の中である。1つだけ違うのは、私が寝床にしていた所だけが、雨にぬれず色が変わっていることだ。


エピローグ

荷物を全て車に積み終えた私は、バーナーとシェラカップを取り出して、湯を沸かす。



キャンプ場を後にする前のティータイムである。

こうやって、ソロキャンプの最後に、自然の中で心を空っぽにして紅茶をすするのが、私のルーティーンだ。



自然を満喫した私は、チェックアウトしてキャンプ場を後にする。さて、帰りはどこの温泉に寄ろうかと頭を巡らす。


そう言えば、開高健は、アマゾン川などの未開の奥地から日本に帰国したら、先ずは身なりを整えて、銀座のバーでドライマティーニを飲んだという。冷えたドライマティーニを飲んだ瞬間に、野生の世界から人間の世界に帰ってきたと実感したそうだ。


私にとっては、差し詰め温泉がそれに当たるのかもしれない。



今回ご紹介した私のソロキャンプ道具については、下記をご覧ください。

私が使って納得したおすすめのソロキャンプ道具を解説!



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沼にハマると抜け出せなくなる性格の40代おっさん。関西出身で現在は東京都在住。嫁と娘の3人家族で年間30泊ほどキャンプに行って飲んだくれている。

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