コールマンDual Fuelランタン 285Aと295A

2022年5月10日

キャンプ沼 ランタン

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コールマンのガソリンランタンと言えば、286Aに代表されるモスグリーンのランタンを思い浮かべることと思います。

実は、アメリカでは、このモスグリーンのランタンは販売されておらず、代わりにシルバーのモデルが販売されています。

コールマンのガソリンランタン

Dual Fuelランタン285A295Aです。


Dual Fuelについて

コールマンDual Fuelランタン 285Aと295A
左が285A、右が295A

Dual Fuel(デュアルフューエル)とは、ホワイトガソリンと、自動車用のレギュラーガソリンの両方に対応しているという意味です。ホワイトガソリンと灯油に対応しているのではありませんので、お間違えの無いように(笑)。

アメリカは、車社会ですので、ランタンやバーナーの燃料として、より入手が容易なレギュラーガソリンが使用できる、デュアルフューエルが求められるのでしょう。その結果、アメリカで販売されているコールマンの液体燃料系ランタンは、Dual Fuelの285A、295Aと、ケロシン(灯油)の639Cの3種類のみとなっています。

日本でポピュラーな、286Aや290Aが販売されていないのには驚きですが、おそらくアメリカでは高いホワイトガソリンを使うというニーズが無いのでしょう。

※ホワイトガソリンは、機械のメンテナンス・洗浄用として、ガソリンスタンドで販売されており、値段も殆ど変わらないそうです。アメリカの特に田舎の方では、機械のメンテナンスは自分で行う場合が多く、グリスなどの機械油が固着したパーツや、メンテナンスで汚れた手などの洗浄を行うために、ホワイトガソリンは欠かせません。Dual Fuelとなっているのは、単純にどちらでも使用できる方が利便性が高いためのようです。


尚、ガソリンツーバーナーも、日本で販売されているホワイトガソリンのみ対応の413Hは無く、代わりにDual Fueの414が販売されています。

デュアルフューエルのガソリンツーバーナー414
デュアルフューエルの414は、タンクがランタンと同じシルバーに塗装されている。

余談ですが、414は、一時期日本でも販売されており、今でもリユースショップなどで見かけることがあります。


285Aと295Aの特徴

285Aと295Aは、何れもツーマントルランタンと言われるモデルで、ケロシンに比べて光量の低いガソリンの欠点を補っています。

285Aと295Aのベンチレーターとホヤを外した状態
ジェネレーターを中心に、バーナーチューブが2本ある。
295Aのバーナーチューブ
バーナーチューブのアップ。

マントルは、日本で発売されている286Aと同様の#21Aですから、入手が容易です。

大きさは、285Aに比べて295Aが一回り大きくなっており、タンク容量も285Aが1.25パイント(591ml)、295Aが2パイント(946ml)となります。


実は、285Aは日本で販売されているワンマントルランタンの286Aと同じ大きさで、295Aは290Aと同じ大きさとなります。

ちょっとマニアックな話になりますが、日本でも以前は、288Aというツーマントルモデルが販売されており、これが285Aと同じ大きさでした。

出典:コールマン

285Aは、ジェネレーターやバルブアッセンブリを除いて、多くのパーツを288Aと共用しています。これは、295Aと290Aの関係においても同様で、285Aと295Aは、288Aと290Aのデュアルフューエルバージョンと言えます。


パッケージについてですが、285Aは、大きな箱に入っており、ランタンと、専用ケースがセットになっています。他に、フューエルファネルとマントル#21Aが2個付いてきます。

285Aのパッケージ
ランタンは紙箱の中に入っており、ランタンの箱と専用ケースが大箱の中に入っている。


295Aは、ランタンと付属品のみで、ケースは別売となっています。

295Aのパッケージ

ちなみに、日本で販売されている290Aは専用ケース付です。


使い方・点火方法

285Aと295Aは、デュアルフューエルに対応しているという点以外は、日本でも販売されている290Aと変わりませんから、使い方も同じです。

ここからは、295Aを使って、使い方を説明していきます。


①ガソリンの給油

フューエルファネルをランタンに取り付けた状態

ガソリンを付属のフューエルファネルで給油します。フューエルファネルは、給油口にしっかり挿し込んでおきます。

ガソリンを注油

ガソリンがタンクに適量まで入ったら、それ以上入らなくなりますが、フューエルファネルに残ったガソリンは、フューエルファネルをゆっくりと抜けばタンクに流れ込みます。

フューエルファネルを抜く


②マントルの取り付け

マントルをバーナーチューブに取り付け、紐で留めます。

マントルの取り付け

紐は、本結びにすると、解けることなくしっかりと取り付けることができます。

本結び
本結び


③マントルの空焚き

マッチ、またはライターで、マントルの下から火を点けて空焚きします。

マントルの空焚き

ポケットトーチのような、ガス圧の高いライターを使うと、マントルに穴が空くことがありますので、使用は避けてください。また、風が強いと、空焚き中にマントルが破損する恐れがありますので、できる限り風を受けない場所で空焚きしましょう。

マントルの空焚きが終了した状態

空焚きが終了したら、ホヤとベンチレーターをセットします。


④ポンピング

燃料バルブが閉じていることを確認し、ポンピングします。

ポンプを伸ばした状態

コールマンのポンプは、チェックバルブが付いており、ポンプノブを左へ回すと開き、右へ回すと閉まります。

ポンピング

ポンプノブを左に回してチェックバルブを開き、30回程度を目安にポンプピングします。ポンピング時は、ポンプノブ中央の孔を親指で押さえておきます。

ポンプノブのアップ

ポンピングが固くなったら、ポンプノブを戻します。この時、ポンプノブ中央の孔からポンプ内の空気が抜けますので、穴をふさがないようにしましょう。

最後に、ポンプノブを右に回してチェックバルブを閉じれば、ポンピング終了です。


⑤点火

ホヤの下に空いている穴から、マッチや先の細長いライターで火をマントルの下に近づけ、燃料バルブを開けます。

ランタンに着火

最初は勢いよく炎が上がりますが、直ぐに炎は収まるので、バルブは全開にしておきます。

ランタンが点灯した状態


⑥消火

消火は、燃料バルブをOFFの方向に回すだけです。

暫くは、ジェネレーター内に残ったガソリンが燃えていますが、じきに消えますので、そのまま放置します。

ランタンのフューエルキャップ

火が完全に消えたら、タンクの燃料キャップを少し開いて、中のガス圧を抜いておきます。こうすることで、万が一誤って燃料バルブを開けてしまっても、ガソリンが吹き出すのを防ぐことができます。


明るさの比較

明るさについてですが、CP(キャンドルパワー)が明らかではありませんが、箱書きでは、285Aが700ルーメン、295Aが800ルーメンとなっています。

295Aと同等スペックの290Aが300CPですから、295AのCPは300CPだと思います。

285Aは、295Aと比較して100ルーメン低いことから、理論上260CP相当ということになります。生産終了している288Aのカタログ値は220CPですが、285Aはもっと明るく感じますので、やはり250CP前後の明るさはあると思います。


実際に点灯してみると、以下の通りです。

ランタンの明るさ比較

左から、286A、285A、295A、639Cです。

286Aは200CP、ケロシンランタンの639Cは350CPですから、明るさの差はほぼスペック通りという感じです。


以下は、条件を揃えて個別に撮影した写真です。明るさの差が判りやすいよう、かなりアンダーで撮影しているので暗く見えますが、実際には十分な明るさがあります。

286A
286A

ランタンの明るさ比較 285A
285A

ランタンの明るさ比較 295A
295A

ランタンの明るさ比較 639C
639C

個別に見比べると、295Aが健闘しているのがよく分かります。写真では639Cの方が明るく見えますが、ケロシンは光の色が赤みがかっているので、白色に近い295Aは同じぐらいの明るさに見えます。

285Aは、295Aに比べれば若干暗いですが、モアパワーを求めないのであれば、285Aでも実用性は充分です。


おすすめのオプション品 ベンチレーターリフレクター

コールマンのベンチレーターリフレクター

コールマンのランタンを導入するなら、是非一緒に購入することをおすすめするのが、ベンチレーターリフレクターです。

コールマンのベンチレーターリフレクターを付けた状態

ハンドル(ベイル)を上にして、ベンチレーターの上に乗せるだけですので、とても簡単に取り付けることができます。

これがあれば、上向きの光を反射してくれるため、かなり明るさが変わってきます。写真は、285Aのリフレクター無しと有りの比較です。

コールマンのベンチレーターリフレクターの明るさ比較

リフレクター有(下の写真)の方が、下に光が集中してより明るくなっているのが分かります。写真撮影の都合上、ランタンポールを1m弱の高さにしているので、光の範囲が狭いですが、2m以上の高さにすれば、テーブル全体を明るく照らすことができます。

尚、このリフレクターは、現行の殆どのランタンに対応(639Cは非対応)しているため、使いまわしが効きます。


まとめ

285Aと295Aは、直輸入品ということもあって、購入にはややハードルが高いですが、ジェネレーター等の交換パーツも豊富にネットで販売されていますので、ある程度自分でメンテナンスできる方なら、購入をおすすめします。

値段は、時期によって上下しますが、285Aが13,000円前後、295Aが15,000円と、安価なのが魅力です(2022年5月現在)。295Aと同等の290Aは、ケース付とはいえ定価19,800円と結構な値段ですから、既に他のランタンケースを持っているなら、ケース分安く買えます。

そういう点では、285Aはケース付で、ワンマントルの286A(定価14,800円)より安いですから、かなりお得感があります。

ガソリンランタンは、ケロシンランタンに比べてプレヒート等の作業が不要なため扱いやすく、トラブルも少ないので、初心者の方にもおすすめです。また、ホワイトガソリンは、リッター当たり800~1,000円程度と非常に高価ですが、レギュラーガソリンを使えば、灯油と比べても値段は大きく変わりませんので、ランニングコストも抑えられます。

ガソリン携行缶とコールマンのデュアルフューエルランタン
レギュラーガソリンを購入するには携行缶が必要。

コールマンジャパン純正のガソリンランタンを使うのもいいですが、285Aを購入して、最初はホワイトガソリンを使って、慣れてきたらレギュラーガソリンを使うなど、自分の熟練度に合わせて使うスタイルを変えていけるのも魅力の一つだと思います。







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