最強のバトニングナイフを考える(実践編)

ナイフ沼 焚火

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先日、最強のバトニングナイフについて考えてみたので、折角ですから改めて実践してみました。

私の手持ちのナイフは、下記の通りです。


KA-BAR BK2 ベッカーコンパニオン
ONTARIO RAT-5
ESEE ESEE-6
BarkRiver Bravo1.5 S35VN

では早速実践してみます。

用意した薪は、固くて割りにくいことで有名な、欅(ケヤキ)です。
私が割って、約1年乾燥させたものですので、含水率も低く固く締まっているため、バトニングするには最悪の薪です。

では、早速BK2から、叩き込んでいきます。


流石は、刃厚7mm近いBK2です。遠慮なくガンガン打ち込んで行くと、メリメリと音を立てて薪が割れていきます。もちろん、ケヤキはめっちゃ固いですから、数発バトニングしたぐらいでは全く割れません。それでも、スパインをぶっ叩けばブレードが確実にめり込んでいきます。ポイントも太いので、安心してハードに叩くことができます。

ハンドルを左手で押さえつけながら、ポイントを叩くわけですが、どうしてもポイント側が下がってしまい叩けなくなります。



その時は、薪を一旦横倒しにして、グリップエンドを叩いてナイフを水平に戻します。


無事、割れました。

エッジに傷みはほぼ無し。光に当てて見ると僅かにエッジの潰れが見られますが、ほぼ分からないレベルです。ひょっとしたら研ぎムラかもしれません。

他のナイフも試していきます。


RAT-5は、スパイン側の刃長は130mmですが、エッジ側はフィンガーチョイル(ブレード付け根の丸くなっている部分)があるため、実質110mmですので、少し短く感じます。
刃厚5mmのフルフラットグラインドですので、最初の食い込みは良いのですが、ブレード角が鋭角なため、薪を押し広げる力が弱く、中々割り進みません。


ESEE-6も同様で、RAT-5との違いは刃長が長い程度ですから、押し広げる力が弱いです。
ただ、ブレードが165mmと長いので、10cm級の薪でも、余裕をもってバトニングすることが可能です。

RAT-5、ESSE-6とも、エッジにほぼ痛みはありませんが、RAT-5は1か所に僅かなロールが確認されました。


最後に、Bravo1.5です。流石はブラボー、ケヤキでも難なく割っていきます。まあ、この中では圧倒的にブラボーを使い込んでいるので、私自身がブラボーでのバトニングに慣れているというのもありますが。

以上、バトニングの総合評価としては、以下のような感じでした。

BK2RAT-5ESEE-6Bravo1.5
パワー
コントロール
エッジ保持4.544.5

パワー(薪を割る力)は、やっぱりBK2とブラボーが抜きん出ています。セイバーとコンベックスという違いはありますが、いずれも刃厚が厚く、ブレード角が鈍角なため、パワーがあります。コーティングが無くコンベックスということからか、僅かにブラボーの方が抵抗なく割り進められる気がするのですが、殆どプラシーボ効果だと思います。
RAT-5とESEE-6は、刃幅が40mmと広いフルフラットグラインドですので、ブレード全体が鋭角なため、最初の食い込みは良いですが、割り進むにつれて薪にブレード全体が挟まって、抵抗が大きくなります。
ちなみに、ブレード角をデジタルプロトラクターで実測してみると、BK2がプライマリー15度、セカンダリー37度、RAT-5とESEE-6がプライマリー6度、セカンダリー30度となっており、BK2は他の2本に比べると3倍近い角度があります(いずれも箱出しではありませんが、研ぎは箱出しの角度で研ぎあげています)。これがやはりパワーに直結しているため、BK2に比べるとRAT-5やESEE-6は、バトニング力に劣ります。
コントロール性についても、BK2はバトニングにおいては比較的良好で、ポイント側が下がりすぎても、ハンドル側を叩いて修正することができるので、違和感なく割り進めることができました。
RAT-5は、フィンガーチョイルが気になって、少し割りにくさを感じました。あまり気にせず叩き込んでいっても割れるとは思いますが、やはりチョイルに薪がかからないようにバトニングする方が、ブレード全体を有効に活用できるので、そこに結構気を取られました。ESEE-6も同じくフィンガーチョイルがありますが、ブレードが長いため、RAT-5より余裕を持って割ることができました。ブラボー1.5は私が使い慣れているということもあり、一番コントロール性は良好でしたが、BK2と刃長の近い1.25であれば、BK2同様のコントロール性に落ち着いたと思います。

最後にエッジ保持ですが、ケヤキが相手ですからもっとエッジが痛むと思っていたのですが、意外とどれも持ってくれました。BK2はセカンダリーエッジが37度とかなり鈍角なため、エッジが強いです。それに比べRAT-5はセカンダリーエッジが30ということもあって、僅かに痛みがBK2よりありました。意外だったのが、ESEE-6で、BK2同様に殆ど傷みがありませんでした。ブレードのスペック的にはRAT-5と変わらないはずですが、ESEE-6の方が僅かに良かったのは、ONTARIOよりESEEの方がナイフ製造時の熱処理などが良いのかもしれません。ブラボーが良好なのは、コンベックスというだけでなくCPM S35VNという粉末冶金鋼の性能による所が大きいと思われます。A2だとBK2と同様の結果になった可能性はあります。

ちなみに、コーティングへの影響ですが、BK2、RAT-5、ESEE-6のいずれもそれなりのダメージはあります。





特にBK2は、コーティングのざらつきが大きいため、擦れてくっついた木屑が濡れ雑巾で拭いたぐらいでは取れなくなってしまいました。コーティングの厚さはBK2が最大ですが、耐久性はRAT同様といったところでしょうか。
RAT-5も、写真では分かりにくいですが、それなりのダメージを受けています。
ESEE-6は、他の2本に比べれば比較的良好で、擦れはありますが痛みは少ないです。やはり、ESEEの方がコーティングの品質は良いようです。
当たり前ですが、コーティングの無いブラボーが一番メンテナンスが楽で、バトニングの汚れも濡れ雑巾で拭きとれば一発で元通りです。

濡れ雑巾で拭いた後。

以上、BK2は、やっぱりバトニングの薪割には向いていると思います。ESEE-5は持っていないので比較できませんでしたが、BK2と同様のスペックですので、結果も同様と考えて良いと思います。RAT-5やESEE-6も、パワーではBK2に負けはしましたが、固いケヤキを無事にバトニングできたのですから(内心ビビってました)、耐久性は十分と言えるでしょう。前回、最強バトニングナイフの称号をBK2に贈りましたが、改めてそれが証明された形になりました。

それにしても、ブラボー1.5の270gと比べても、426gと156gも重い炭素鋼の塊を持ち歩くかと聞かれると、ブラボーの方がいいと、私は答えてしまうでしょう(苦笑)。













実は、BK2以上の最強バトニングナイフがあります。



最早、ナイフとは呼べない代物ですが、ぜひご笑覧ください!


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沼にハマると抜け出せなくなる性格の40代おっさん。関西出身で現在は東京都在住。嫁と小学生の娘の3人で年間30泊ほどキャンプに行って飲んだくれている。

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