【2024年版】厳選キャンプ斧おすすめ21選

2024年4月21日

キャンプ沼 キャンプ入門 薪ストーブ 焚火

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キャンプに欠かせない焚火。その焚火に欠かせないのが、斧や鉈などの薪割り用の刃物類。フルタングナイフでガッツリ割ることも可能ですが、安全に割ることを考えると、斧や鉈をつかうのがベターです。

では、斧と鉈のどちらがキャンプの薪割りに向いているかというと、答えは斧です。

これには理由があります。

焚火用の薪は、広葉樹が主流だからです。


広葉樹には斧が向いている理由

キャンプ場は、たいてい焚火用に薪を販売しています。以前は、杉や松などの針葉樹が多かったのですが、最近は広葉樹が増えてきました。針葉樹は、油分が多いため火が着きやすく燃えやすいですが、煤や煙が多いという欠点があります。一方、広葉樹は、火が着きにくく燃えにくいですが、煤や煙が少なく、火持ちが良いという特徴があります。

焚火は、煙が多いと目が沁みるとか、服が煙臭くなるなどのデメリットがありますので、煙が少ない方がありがたいです。また、できればゆっくり炎を楽しみたいですから、チョロチョロと長時間燃えてくれる方が、焚火に向いています。

こういったことから、最近のキャンプ場は、広葉樹を多く取り扱うようになりました。問題は、薪割りです。

広葉樹は、薪が固いため、針葉樹に比べて割りづらいです。針葉樹であれば、鉈で簡単に割ることができるのですが、広葉樹は繊維質で堅く締まっているため、鉈では簡単には割れません。日本では、江戸時代以前から、生活の燃料として杉や松が使われてきたため、針葉樹が割りやすい鉈が発達してきました。一方、ヨーロッパでは暖炉や薪ストーブで広葉樹を中心に使われてきたため、固い薪を割るための道具として斧が発達したのです。

ですから、広葉樹を割るのには、斧(特にヨーロッパ製の斧)が向いているということになります。ちなみに、日本では広葉樹は、炭として利用されてきました。日本にも斧はありますが、杉や松などの針葉樹の丸太を割るのに適した形状・重量へと進化してきました。日本製の斧が少なく、鉈が多いのは、こういった歴史的背景があるからです。


キャンプ向けの斧の種類

一言で斧といっても、ハンドハチェットからスプリッティングアックス(薪割斧)まで様々です。そんな中でも、キャンプ目線で考えると、長さが50cm以下というのが一つの基準となります。

更に、その中でも3つのグループに分かれます。


小型ハチェット(長さ30cm以下)

ハチェットは小型で片手で扱える斧の総称です。その中でも、長さが30cm以下のものは、ミニハチェット等と呼ばれ、ナイフのように腰から提げて持ち歩くことができるサイズです。

小型ですので、フェザースティックを作るなど、ナイフ代わりに使うのに向いている一方、破壊力には劣るため、薪を割るのには少々時間がかかります。


ハチェット(長さ30~40cm)

片手で使うのに適した手斧です。長さが40cm前後あるため、破壊力に優れ、片手でも広葉樹の薪を割ることができます。

キャンプ向けとしては、サイズも丁度良く、一番使いやすい斧です。


アックス(長さ50cm前後)

斧としては小型ですが、両手で使えるため、破壊力はハチェット以上です。また、スプリッティングアックスと言われる、本格的な薪割斧もこのサイズにはありますので、より本格的な薪割りを目指したい人にもお勧めです。

スプリッティングアックス(左)とハチェット(右)の比較。
ヘッド幅が厚く、ブレードにも張り出しがある。


選んではいけない斧

最近は、鉈に近い大きさのものや、フルタング斧などといった斧が販売されていますが、この手のものはお勧めできません。ヘッドが軽く、刃も薄いため、薪を割る力が弱いからです。

薪割りは、斧のヘッドの重量を利用して割るため、重心がヘッド寄りにないと安定して振り下ろすことができません。

また、固い薪を割るためには、割り拡げる力が必要となりますから、楔のような形状をしていないと割る力が不足します。

フルタング斧と言われる部類の斧は、斧からハンドルまで同一の厚さの鋼材を使って作られているため、ヘッドの重量も厚みも中途半端です。それなら、コントロール性を考慮して鉈を買うべきです。


斧メーカーの歴史、ブランドについて

では、おすすめの斧を紹介していきたいと思いますが、先にブランドについて簡単にご説明させていただきます。

取り上げるのは、ハスクバーナ、ハルタホース、グレンスフォッシュ・ブルーク、ヘルコ、バーコ、フィスカースの6種類です。


ハスクバーナ(Husqvarna)

スウェーデンのストックホルムに本社を置く、チェーンソー、芝刈り機などの農林・造園機器や、建設機械のメーカー。その歴史は古く、1689年にマスケット銃の製造を開始したことに遡る。


ハルタホース(Hultafors)

スウェーデンのBollebygdに本社を置く、建築・大工道具メーカー。1883年に、インチとセンチの両方が記載された折り畳み定規を開発したことに端を発する。斧に関しては、スウェーデンの伝統的な鍛造を行っているHULTS BRUKが製造している。HULTS BRUKは、1697年創業の斧メーカーで、現在はハルタホースグループに属し、ハクスバーナの斧も製造している。

http://hultsbruk1697.se/company/


グレンスフォッシュ・ブルーク(Gränsfors Bruk)

1902年の創業以来、スウェーデンのヘルシングランドで手作業に拘った斧作りを続けているグレンスフォッシュ。伝統的な技法で造られた斧は、薪ストーブ愛好家を始め薪割りや焚火を楽しむ人にとっては憧れの的であり、斧のロールスロイスとも言える存在。

刃物鋼材としても優秀なスウェーデン鋼を使用しており、鍛造で鍛えられた刃の切れ味は抜群で、ナイフの代わりとしても十分使える。

グレンスフォッシュの斧は、全て手作りのため、小型の物の方が手間がかかるため高価になるというのも特徴。


ヘルコ(Helko)

ドイツのルール地方にあるヴッパータール市という職人の街に本社を置く、斧を主軸とする林業メーカー。そのルーツは、1844年創業のHelsperツール製作所という小さな鍛冶屋に遡る。斧作りに関しては、伝統的な鍛造工法を採りながらも、厳しいドイツDIN製造規格をクリアしており、世界中の薪ストーブ愛好家から高い評価を得ている。


バーコ(BAHCO)

モンキーレンチなどを発明した、スウェーデンの発明家ヨハン・ペッター・ヨハンソンをルーツに持つ工具メーカー。現在は、世界最大級の工具メーカー米国スナップオン社のグループ会社である。


フィスカース(FISKARS)

フィンランドの刃物・工具メーカーで、1649年にフィスカース村で操業を開始した製鉄所をルーツに持つ。斧については、人間工学に基づいた、使いやすさと安全性が特徴で、多くの林業従事者から高い信頼を得ている。


キャンプに最適なおすすめの斧21選

では、各社のおすすめの斧をご紹介します。サイズ順に紹介していますので、自分に合ったサイズを検討してみてください。

表記しているスペックについては、ブランドによって多少の差異がありますが、極力統一して記載してあります。

定価は、2024年4月現在のものですので、取り扱い状況によって上下します。


ハスクバーナ ハイキングハチェット

出典:ハスクバーナ・ゼノア

全長:20cm

ヘッド重量:500g

定価:¥9,240

2021年に新しくラインアップに加わった、小型の手斧。全長が20cmと短く、腰から提げて持ち歩くのにも向いている。

全長が短い分、パワー不足であることは否めず、樹種にもよるが10cmオーバーの広葉樹薪を割るにはやや難がある。

尚、この斧は、ハスクバーナブランドではあるが、ドイツ製となっている。


ハルタホース オーゲルファン ミニハチェット

出典:飯塚カンパニー

全長:23.5cm

刃長:約75mm

ヘッド重量/総重量:500g/775g

定価:¥19,800

ハルタホースのキャンプやハイキング向けの最小モデル。ハスクバーナのハイキングハチェット同様、全長が20cm程度なので、パワーでは劣る。

付属の本革製エッジカバーは、ベルトループ付きで、腰から提げられるようになっている。


グレンスフォッシュ・ブルーク ハンドハチェット

出典:ファイヤーサイド

全長:24.5cm

刃長:80mm

ヘッド重量:400g

定価:¥23,650

グレンスフォッシュのハチェットの中で、一番人気のワイルドライフの柄を短くして携行性をアップした斧。サイズは、ラインアップ中最小だが、斧頭は400gあるので、ミニハチェットより破壊力がある。


グレンスフォッシュ・ブルーク ミニハチェット

出典:ファイヤーサイド

全長:26.5cm

刃長:80mm

ヘッド重量:240g

定価:¥25,740

グレンスフォッシュ中最軽量の斧。ヘッド重量が軽く、腰から提げても違和感なく持ち歩くことができる。枝打ちやナイフ代わりに使うのに向いており、斧好きなら持っていたい逸品。


グレンスフォッシュ・ブルーク ワイルドライフ

出典:ファイヤーサイド

全長:34.5cm

刃長:80mm

ヘッド重量:400g

定価:¥23,650

枝払いや、焚き付け作りから、薪割りまで汎用的に使えるハチェット。キャンプ用としては最もバランスに優れた斧なので、迷ったらコレと言える逸品。


ヘルコ ヘリテイジ ハンドアックス HR-7

出典:ダッチウェストジャパン

全長:36cm

ヘッド重量:600g

定価:¥14,520

ヘルコの伝統的なスタイルで作られたハチェット。美しく仕上げられたヘッドは、単なるスタイルだけでなく、実用性も抜群。

ブレードが少し長めのため、他のハチェットに比べて扱いやすい。


バーコ 手斧

出典:バーコ

全長:36cm

ヘッド重量:不明

定価:オープン

今回紹介する中で、最も安価なハチェット。工具メーカーらしい作りで、安全性も兼ねてオレンジ色に塗装されている。鋼材は、工具鋼が使われているため、切れ味の面では、他のハチェットに劣るが、実用上は問題ない。

ブレードも比較的に長いので、取り扱いしやすく、最初の1本にもおすすめ。工具鋼は、鍛造の炭素鋼よりは錆びにくいが、雨などで濡れたままにしておくと錆びるので注意が必要。


グレンスフォッシュ・ブルーク アウトドアアックス

出典:ファイヤーサイド
全長:37.5cm

刃長:63mm

ヘッド重量:380g

定価:¥26,730

スウェーデンのサバイバル熟練者ラーズ・ファルト氏と斧職人レナート・ペッテション氏が共同開発した、グレンスフォッシュの中でも特別な斧。携行性を考慮して全体が軽く作られている一方、枝払い、薪割りはもちろん、ブッシュクラフトでの小屋作りや調理、ナイフとしての活用まで、これ1本ですべてがまかなえるように設計されている。

このサイズの斧としては、唯一、柄のつけ根がスチール製のプロテクトカバーで保護されており、薪割りでも安心して使うことができる。


ハスクバーナ 手斧

出典:ハスクバーナ・ゼノア

全長:38cm

ヘッド重量:600g

定価:¥8,800

多くのキャンパーから支持されている、定番ハチェット。スウェーデン製の鍛造ヘッドは、切れ味抜群で、薪割りからフェザースティック作りまでこなせるため大人気。

ハルタホース スカウト

出典:飯塚カンパニー

全長:38cm

ヘッド重量/総重量:600g/900g

定価:¥13,200

ハルタホースの手斧。ハスクバーナとスペックは全く同様で、製造元も同じため、どちらのブランドが好みかが購入の分かれ目か。


ハスクバーナ キャンプ用斧

出典:ハスクバーナ・ゼノア

全長:38cm

ヘッド重量:500g

定価:¥10,010

手斧より100g軽い、キャンプ向けのハチェット。軽いとは言っても、そのパワーは必要十分で、枝払いから薪割まで難なくこなす。

付属の本革製エッジカバーは、ハルタホース同様にベルトループ付きで、腰から提げられるようになっている。


フィスカース X7

出典:フィスカース

全長:35.5cm

ヘッド重量/総重量:581g/748g

定価:オープン

ヘッドは、フッ素コーティングされた炭素鋼、柄はグラスファイバー製で、ハンドル部分は握りやすさと滑り難さを両立させた強化ナイロン樹脂という、現代的なハチェット。ヘッド重量の割に総重量は軽く、耐久性、パワーも申し分ない。プラスチック製のエッジカバーは、キャリーハンドルが付いており、運搬時の利便性・安全性も考慮されている。

実用性で言えば、このハチェットが最も高い性能を持っている。


ヘルコ クラシックライン マークI CL-1

出典:ダッチウェストジャパン

全長:38cm

ヘッド重量:600g

定価:¥15,620

伝統的な鍛造技術で作られた斧に、芸術性を加えた「クラシックライン」のハチェット。

全面鏡面仕上げで、他の斧とは一線を画すデザインが魅力的。ヘルコの高い技術力と、職人技で生み出された斧は、見た目だけでなく性能も折り紙付き。

グリップには、同じくドイツの名門銃器メーカー「モーゼル」との技術提携により実現した、ローレット加工が施されている。

他人とは違うモノを持ちたい、拘りキャンパーにおすすめの逸品。


ハクスバーナ ヤンキー

出典:ハスクバーナ・ゼノア

全長:37.5cm

ヘッド重量:700g

定価:¥7,150

40cm以下のハチェットとしては、ヘッドが今回紹介する中で最も重く、パワーがあるため、薪割りに向いている。ハイキングハチェット同様、ドイツ製ではあるが、炭素鋼の鍛造で、ブレードの切れ味は申し分なく、実用上はスウェーデン製の他の斧と比べても遜色は無い。


ハルタホース オールラウンドプラス

出典:飯塚カンパニー

全長:50cm

刃長:90mm

ヘッド重量/総重量:900g/1,235g

定価:¥16,500

スカウトよりも大型で、従来のオールラウンドよりヘッド重量が100gプラスされ全長が6cm長くなり破壊力が高くなった。柄が長い分、遠心力のパワーをより絞り出せるようになっているので、パワーが欲しい場面で活躍する。


グレンスフォッシュ・ブルーク ハンター

出典:ファイヤーサイド

全長:47.3cm

刃長:85mm

ヘッド重量:600g

定価:¥26,730

グレンスフォッシュが、ハンター向けに開発した斧。森でのハンティングを想定して、片手でも両手でも使えるように、グリップに特殊加工が施されている。

鏡面加工が施された斧頭は、元々はウサギを解体する時の皮剥ぎ用として作られたが、肉を叩いたり、ニンニクを潰すなど、調理にも役立つ。


グレンスフォッシュ・ブルーク ウッドチョッパー

出典:ファイヤーサイド

全長:47.5cm

刃長:68mm

ヘッド重量:1100g

定価:¥26,840

片手でも使える本格的な薪割斧。斧頭の重量が1キロを超えていることもあり、破壊力は折り紙付き。金属製のプロテクターカバーが付いた柄も、この斧が薪割り用であることを物語っている。

グレンスフォッシュの斧は多くの種類があるが、スプリッティングアックスこそ、伝統技術の本領を発揮すると言える。


ハスクバーナ 小型薪割り斧

出典:ハスクバーナ・ゼノア

全長:50cm

ヘッド重量:900g

定価:¥10,450

スプリッティングアックスと呼ばれる薪割り専用の斧。ヘッドが、スカンジナビアンスタイルと言われる楔のような形をしており、薪を割り広げる力が大きい。慣れれば、20cm程度の玉切りでも割ることができる。


ハルタホース スプリット50

出典:飯塚カンパニー

全長:50cm

ヘッド重量/総重量:900g/1,400g

定価:¥15,400

ハスクバーナ同様、スカンジナビアンスタイルが特徴の薪割り専用の斧。ハチェットでは味わえない、薪を割る力が魅力。


ヘルコ ライトスプリッティングアックス HR-6

出典:ダッチウェストジャパン

全長:50cm

ヘッド重量:1.0kg

定価:¥17,380

大きく張り出した「えら」のような膨らみが特徴のスプリッティングアックス。この「えら」によって、固い薪でもメリメリと割っていくことができる、正に薪割り専用の名に恥じない斧。

ヘッド重量も1kgに達するため、より本格的な薪割りを楽しめる。


フィスカース X11

出典:フィスカース

全長:43cm

ヘッド重量/総重量:839g/1,100g

定価:オープン

ヘッドが非常に鈍角になっており、効果的に薪を割ることができるスプリッティングアックス。炭素鋼のヘッドはフッ素コーティングされており、柄はグラスファイバー製で、ハンドル部分は握りやすさと滑り難さを両立させた強化ナイロン樹脂。プラスチック製のエッジカバーは、キャリーハンドルが付いており、運搬時の利便性・安全性も考慮されている。

全長が43cmと短く、キャンプに持っていくのにも丁度良いサイズ。この斧があれば、キャンプ場で薪割りに困ることは皆無と言えるだろう。


斧選びのポイント

筆者所有の斧。

以上、キャンプ向けの斧の選び方と、おすすめの斧をご紹介しましたが、いかがでしょうか。

基本的に、斧頭の重量が重い程、柄が長い程パワーがあります。但し、重い程・柄が長い程、コントロールが難しくなります。

コントロール性・扱いやすさという点では35cm前後のハチェットがおすすめです。長さが50cm以上になってくると、慣れないと薪割りの時にポイントを外すことがあり、薪に柄を当ててしまうと柄が痛むので注意が必要です。


私のおすすめは、ハスクバーナのキャンプ用斧です。比較的軽くて、取り回しも良いので、小・中学生でも使うことができます。実際に、私の娘が小学生の頃よく使っていました。


腕力(特に握力)に自信がある方は、ヤンキーがおすすめです。少し重いのでコントロールは難しくなりますが、両手で振り抜けば、欅(ケヤキ)などの固い薪でも1発で割れるパワーがあります。

最近、ハスクバーナの斧は、最もメジャーな手斧が値上がりしており、キャンプ用斧も値段が安定していないので、価格面も含めてヤンキーが一番入手しやすいです。


ハルタホースは、表面がサンドブラスト加工されており、クリアラッカーで錆止め処理されているなど、メンテナンス面も含めて品質が高いです。スペック上は似ているので、本稿でもハスクバーナと比較してきましたが、品質の差が値段の差と言えます。


グレンスフォッシュ・ブルークは、値段がやや高いのが難点ですが、伝統的な鍛造技術に裏打ちされた品質と切れ味は、他の斧と一線を画すものがあります。ラインアップも豊富で、アウトドアアックスハンターなど、個性的な斧が多いのも特徴です。

私は、ハンターを愛用していますが、実用性と持つ喜びの両方を満足させてくれるという意味では、値段も含めて納得感のある斧です。


コスパ重視ならば、バーコの手斧が一番です。実売価格は2,500~3,000円で、価格も安定していますから、安心して買うことができます。

実は、薪割りという性能面では、ハチェットはどれもあまり変わらないので、バーコでも充分です。薪割りは、斧頭の重さをパワー源として、薪に楔のように打ち込み、割れ目を拡げるようにして割るので、切れ味はあまり重要ではありません。ですから、鍛造であれ工具鋼であれ、実用上はそれほど変わらないのです。


最も使いやすくて安全なのは、フィスカースになります。見た目が現代的なので、映え的にはアレですが、軽くて握りやすく、非常に使いやすいです。特に、X11は薪割りに最適で、軽量・コンパクトですから、最もキャンプでの薪割りに適した斧です。

性能面も含めた総合的なコスパでは、フィスカースが最強と言えるでしょう。

出典:フィスカース

フィスカースは、大型のホームセンターなどでも取り扱っていますので、一度手に取ってみることをおすすめします。



ベルトループ付きのエッジカバーについても、解説しておきます。



ハスクバーナとハルタホースの一部のモデルに付属のこのカバーですが、実用面では微妙です。エッジカバーを直接ベルトに通してホールドする訳ですが、取り外しが結構面倒で、使い勝手も悪いので、個人的には見掛け倒しでした。

斧を腰から提げるなら、別途斧ホルダーを購入するのがベターです。



さて、ハチェットとスプリッティングアックスのどちらを選ぶかとなると、これはもう好みの問題と言うしかありません(笑)。

左からキャンプ斧、ハンター、スプリット50、スプリッティングアックスHR-9

ここまで書いておいて何ですが、私は長年キャンプ用斧を愛用しており、これで割れない薪は殆どありませんでした。ガッツリ節が入っているような曲者でない限り、大抵はキャンプ用斧で割れますし、逆にこれで割れない薪はスプリッティングアックスでも割るのがタイヘンなので、諦めてそのまま燃やしてしまいます(苦笑)。

私は、玉切りから薪を作る本格的な薪割りも行っているので、HR-9のような長さ80cmクラスのスプリッティングアックスも使っています。その体験から言うと、長さ50cm程度のスプリッティングアックスは、本格的な薪割りではパワー不足で中途半端な感じがするのですが、ハチェットに比べれば当然パワーがあります。そのため、大量に小割の薪を作る必要がある薪ストーブ愛好家の方は、片手でも扱えるグレンスフォッシュのウッドチョッパーを愛用されていたりします。

出典:ファイヤーサイド

結局、スプリッティングアックスを持つ最大の理由は、玄人っぽいからです(笑)。

























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