デイツのハリケーンランタンの種類と大きさの比較

2022年9月9日

キャンプ沼 ランタン

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嵐の中でも炎が消えないということから名付けられた「ハリケーンランタン」。

ガスランタンやLEDに比べて圧倒的に暗く、照明としての実用性は低いですが、炎の揺らめきが独特の雰囲気を醸すため、近年人気が上昇しています。

ハリケーンランタンと言えば、キャンプ芸人のヒロシが使っているフュアーハンドが有名ですが、それと人気を二分するのが、今回ご紹介するデイツです。


デイツのハリケーンランタン

デイツは、1840年に、ニューヨークで開業した照明器具メーカーです。創業者のロバート・エドウィン・デイツは、当時若干22歳。まだ、加圧式ランタンが世に出る前ですから、石油を燈心で燃やす「オイルランプ」が主流の時代でした。

デイツは、ハリケーンランタンに代表される個人向けの物だけでなく、大型で明るい業務用ランタンも多く手掛けていました。特に、列車や駅などで使われていたレイルロードランタンは、その独特の形状からファンが多く、今でもアンティークとして高値で取引されています。


サイズによる違い

デイツのハリケーンランタンは、非常にバリエーションが多く、自分好みの逸品を探す楽しみがあります。

最もポピュラーなのは、ボディが黒でバーナーとホヤ受け金具が金色の俗に「黒金」と呼ばれるシリーズです。

出典:デイツジャパン

現在、最小サイズのD76から最大サイズのD2500まで、9種類のモデルが販売されています。


この中で、キャンプなどで最もポピュラーなのがD78です。

D78は、フュアーハンド276より僅かにサイズが大きく、高さは約27cmです(276は約26cm)。


D76は高さが約24.5と、デイツのラインアップ中で最小のサイズです。

デイツは、D78までがレバーが左側にあり、レバーのストッパーも簡易的なモールド仕上げになっています。


D78を少し大きくしたのが30で、高さは約30cm。


更にホヤ部分の高さを増したのがD20で、高さは約30.5cm。ホヤ部分を高くすることで、より芯を出して炎を大きくできるようにしてあります。


D76、D78、D20、D30を順に並べると、D20とD30が一回り大きいことが判ります。


大きさだけでなく、燈心のサイズも4分芯から5分芯にサイズアップしています。


D30とD20を更にサイズアップしたのが、D90とD80で、それぞれ高さは約35cm、約38cmとなり、サイズだけならペトロマックスのHK500と遜色ありません。

左からD30、D90、D20、D80
燈心も、7分芯へと更にサイズアップしています。


ここまでご紹介したモデルが、一番入手が簡単で、安価なモデルとなります。D76は、入荷にバラつきがあるので、時期によってはプレミア価格が付いていることがあり注意が必要ですが、それ以外のモデルは3,000円~5,000円台で販売されています。


以上紹介したD76からD90までを表のラインアップとすれば、D01、D08、D2500の3種類は裏のラインアップと言えるでしょう。

他とは異彩を放つD08。

サイズ的には、D01がD30相当、D08がD90相当になります。D2500は、高さ約38cm、タンク容量2500ccと別格のサイズです。

何れも、あまり出玉が無く、あってもプレミアム価格が付いている事が多いので、余程の思い入れが無い限り、あまり買う意味は無いモデルです。

ただ、何れもフォルムが独特で、他社のハリケーンランタンと比較しても異質な存在ではあります。

私は、D08を持っていますが、表のシリーズとは異なり、少し丸っこいフォルムが所有欲をそそります(苦笑)。


名称について

デイツのランタンには、ニックネームとも言える名称が付いています。

モデルNo.ニックネーム
D01LITTLE WIZARD
D08AIR PILOT
D20JUNIOR
D30LITTLE WIZARD
D76THE ORIGINAL
D78MARS
D80BLIZZARD
D90D-Lite
D2500JUPITER

何れも、コードネームみたいでカッコイイと思ってしまうのは私だけではないハズ・・・

それぞれに由来はあるようですが、確証が持てる情報が無く、詳細は不明です。

ご存じの方がいらっしゃいましたら、教えていただけると幸いです。


その他のモデル

日本の正規輸入代理店で販売されている以外には、昔のレイルロードランタンの復刻モデル「Watchman」や、ランタンの熱で温められるコッヘルが付いた「2000 ミレニアム」などがあります。

たまに、楽天やフリマなどで見かけることがありますが、場合によっては数万というボッタクリな値段が付いていることもあり、流石の私も購入には至っていません(苦笑)。


カラーバリエーションについて

出典:デイツジャパン

デイツは、カラーバリエーションも豊富です。スタンダードな黒金「ブラックゴールド」以外に、バーナーとホヤ受け金具も黒の「ブラック」、ボディが赤の「レッド」、バーナーとホヤ受け金具が金の「レッドゴールド」、オール金メッキの「ゴールド」、その他「シルバー」「ブロンズ」「ブリキ」「アメリカンライトブルー」がラインアップされています。

更には、公式サイトのラインアップにはありませんが、真鍮製の「ブラス」までありますから、デイツだけでランタン沼が広がっています(笑)。

モデルに関しては、黒金以外は、かなり偏りがあるので、好みのモデルで好みの色が無いなど、悩ましいのが難点です。


明るさについて

ハリケーンランタンの明るさは、基本的には燈心(芯)の幅で決まります。

D76とD78が4分芯(12mm)、D01、D20、D30、が5分芯(15mm)、D08、D80、D90、D2500が7分芯(21mm)です。

明るさは、スペック的には4分芯が7CP、5分芯が9CP、7分芯が12CPとなっています。

実際にはトールモデルの20と80は、炎を大きくすることができるので多少明るくなりますが、芯を出し過ぎると煤も多くなりますから、CP的には大きく変わらないです。

※CP:キャンドルパワー、1CPがロウソク1本分相当


品質

現在販売されているデイツのハリケーンランタンは、全て中国製です。モデルにもよりますが、全体的に、ホヤに傷があったり、塗装がいい加減など、品質面では決して良いとは言えません。



ただ、最もポピュラーな78は4,000円を切る値段で販売されていますし、大型のD80でも5,000円以下ですから、品質については値段通りと言うのが妥当でしょう。


使用燃料について

ハリケーンランタンは、灯油を使うのが基本ですが、パラフィンオイルの方がベターです。

灯油は、こぼしたり手に付いたりすると、匂いが強く、石鹸で洗わないと落ちません。

パラフィンオイルは、匂いが穏やかで、手に付いても、アルコールティッシュで拭く程度で取れますし、煤の量も灯油に比べると多少ましです。欠点は、1リットル千円ぐらいと、ランニングコストが灯油の10倍以上になることでしょうか。

私も多数のオイルランプを使っていますが、最初は灯油派でしたが、利便性に負けて今ではパラフィンオイル派です。ちなみに、灯油とパラフィンオイルは併用できますので、灯油を使っていて途中からパラフィンオイルに変えたくなった場合は、一旦タンクの中の燃料を全部抜いてしまって、入れ替えるだけでOKです。灯油とパラフィンオイルは混ぜても問題無いので、芯も変えずにそのまま使えます。




以上、デイツのハリケーンランタンについてご紹介しましたが・・・


窓際に鎮座する筆者のデイツたち。


実は、私の持っているデイツは、一回も点灯したことがありません!!



何故なら、これらは全て観賞用だからです(笑)。



ランタン沼・・・


怖いです(爆)



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