斧でキレイに薪を割るための3つのコツ

2019年6月30日

キャンプtips 焚火

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薪をなるだけ安く手に入れるために、玉切りを買ってしまった私。これまで私の奮闘記をご紹介してきましたが、今回は薪割りのコツをまとめてみました。
普通に薪を購入されているキャンパーの方にはあまり役に立たない情報かもしれませんが、長い人生、どこかで大きな薪を割ることが無いとも限りませんので、お付き合いいただけると幸いです(笑)。

薪割りに必要なものは、斧と薪割台


薪割りにとって斧以外に重要なのが、薪割台です。割り方によっては薪割台は必要ない場合もありますが、基本的にはしっかりとした薪割台があった方が良いです。
薪割りは、玉切りに斧を振り下ろして割るわけですが、振り上げた斧を振り下ろす動作は、円を描くような動作になります。この時、振り下ろした斧頭が玉切りに対して垂直に当たるのが一番効率良い割り方となります。そのため、玉切りを地面に直接置いて割ると、位置が低すぎて、斧頭の当たる角度が垂直より深い角度になり、遠心力を最大限に活かせなくなります。

薪割台がある場合と無い場合の比較

また、振りかぶった一番高い位置から振り下ろす時の位置エネルギーを有効に活用するためには、なるだけ玉切りの位置は低い方が良いです。このため、玉切りの高さを調整するために、薪割台が重要となります。
薪割り時は、少し腰を落とした状態になりますので、玉切りの上面の高さが自分の股の辺りになるのが丁度良い高さとなりますので、その高さに合うように薪割台の高さを調整します。
一般的な玉切りは、30~40cmの長さで切りそろえられていますので、股下から40~50cm引いたぐらいの高さの薪割台が理想的です。

薪割台のもう一つ重要な役割が、玉切りに与えた斧の衝撃を逃さないということです。
玉切りを地面に置いて薪割りを行うと、玉切りに伝わった斧の衝撃エネルギーが、地面に吸収されてしまうからです。簡単に言えば、斧でぶっ叩くと、玉切りが地面にめり込む訳です。めり込んだ分だけ衝撃エネルギーが無駄になるので、玉切りが割れにくくなります。
例外が、コンクリートやアスファルトのような硬い地面に置いて割る場合ですが、狙いを外したり、完全に割れた時などに斧の刃が地面に当たって傷んでしまいますから、やっぱり薪割台が必要となります。
このことは、普通の薪を小割にする時にも言えることですので、キャンプ場で薪を割る場合は、直径15~20cmぐらいの小型の薪割台があると便利です。


土の上で薪割りをして、割るのに苦労したことがある方は、ぜひ薪割台を用意してみてください。斧の切れ味が増したような感覚を味わえるはずです。

キレイに薪を割るための動作

薪を割るには、いかに遠心力と振り下ろす力を利用できるかがカギになります。
遠心力は、回転の中心からの距離が長くなればなるほど強くなるため、斧の柄が長い方が破壊力が上がります。
また、振り下ろす力とは、高い所から物を落とすことと同じですので、斧頭が重いほど、振りかぶった位置が高いほど、破壊力が増します。
そこで、斧の破壊力を最大限に引き出すには、振りかぶった高い位置から、できるだけ円を描くように振り下ろすことが重要となります。

きれいな薪の割方

振りかぶり方ですが、あまり後ろまで振りかぶる必要はありません。深く振りかぶると、一旦上に持ち上げる力が必要となり、余計な力が入るので、ブレて的を外すことにつながります。頭の後ろ10~20度ほどの角度で振りやすい位置で止めてください。そこから図のように円を描くことを意識しながら腕の長さを変えないように振り抜きます。
姿勢は、体の中心が振り下ろしたいポイントに重なるように正対します。足は、振り下ろした斧が空振りしても足に当たらないように、肩幅より少し外側に足を開いて、腰を落として下さい。この時に効き足を少し前に出しすと、より下半身を使えるので力が増します。

姿勢が決まったら、以下の動作で薪割りを行います。

  1. 振り下ろしたいポイントに斧を当てて薪との距離を微調整する
  2. 斧を振りかぶる
  3. 円を描くことを意識しながら一直線に振り下ろす
  4. 打ち込む瞬間に少し腰を落とし込む(腰痛防止にもなる)

斧を振り下ろす時のコツは、左手(左利きの場合は右手)で柄を握り右手は添えるように持ち、振り下ろす時はあまり力を入れすぎないことです。腕力で割るのではなく、あくまで遠心力を使って割ることを意識します。添えている方の手は、振り下ろすに従ってそのまま添え続け、打ち込む瞬間に握力を込めます。

斧で狙う位置

玉切りを割る上で重要なことは、斧を振り下ろすポイントです。小さい薪(斧の刃長と同程度~倍ぐらいの直径)であれば、薪の中心をピンポイントで狙えば割ることができますが、直径が20cmを超える玉切りでは、一発では割れません。

大きな玉切りの割方

まず、玉切りの中心から外した手前側にポイントを定めます。手前に切り込むと、玉切りが中心に向かって割けていきます。
その後に反対側から斧を叩き込むと、半分に割ることができます。

更に大きな玉切りの割方

30cm近い大物になってくると、この方法でも割れないため、周辺部分から削り取るように割っていくことになります。

薪割りを行う時の注意点

薪を割る時の注意点ですが、薪が割れた瞬間に薪が左右に飛んでいくので注意してください。特にスプリッティングアックス(薪割用斧)は、えらが張っていたり、中央部が膨れているため、薪を左右に割く力が強く、割れた瞬間に薪が飛んでいきます。場合によっては2~3mは飛んでいきますので、左右に人がいないことを確認してください。
薪の飛散防止のために、古タイヤの中に薪を入れて割るという方法もあります。


玉切りがキレイに一発で割れると、とても気持ちがイイです。
ストレス解消にもなりますので、ご興味のある方は挑戦してみて下さい!!

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