キャンパー目線で楽しむ「ゆるキャン△ VIRTUAL CAMP ~麓キャンプ場編~」

2021年4月8日

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 本日、ゆるキャン△ VIRTUAL CAMP ~麓キャンプ場編~が発売となったので、早速プレイしてみました。



「麓キャンプ場編」は、「本栖湖編」の続編で、「各務原なでしこ」と「志摩リン」が、麓キャンプ場へキャンプに行くというストーリー。麓キャンプ場のモチーフは、言わずと知れた「ふもっとっぱら」です。

ゆるキャン△の概要や「本栖湖編」については、前回を参照頂くとして、早速内容に入りたいと思います。


今回も、PS4版をダウンロード購入。

「本栖湖編」は「なでしこ」からの視点でしたが、「麓キャンプ場編」は「リン」からの視点になっています。


※注意!ここからはネタバレ有り。


前回同様、SNS上の会話で話が始まります。



前回は、発売日の3月4日が「なでしこ」と「あおい」の誕生日ということで、限定イベント画面がありましたが、今回は無しです。

(ひょっとしたら、日付をずらせば表示されるかもしれませんが・・・)


次のカットは、麓キャンプ場に到着したシーン。



先ずは記念撮影から入ります。ここは前回同様の演出です。



アルミローテーブルの上のスマホに視線を合わせると、色々と撮影できます。



富士山など特定の写真は、撮影するとSNSにアップされ、みんなとの会話が入ります。




この辺の進行も、前回同様です。


今回も、松ぼっくりに視線を合わせると「コンニチワ!」



最早、ゆるキャン△の合言葉のようになっています(笑)。

それにしても松ぼっくりに「コンニチワ!」と言わせた原作のあfろ氏も、まさかここまで使われるとは思ってもみなかったことでしょう(笑)。


基本的に、リンちゃん(プレイヤー)はチェアに座ったままで、視線だけ動かすことになります。



なでしこに合わせると、色々会話が始まります。


マグカップに視線を合わせると、ドリンクの選択肢が表示され、飲み物を飲むシーンに。




前回同様、バーナーでお湯を沸かすシーンは暗転してバーナー音だけで簡単に表現されています。しかも、バーナー音がショボい!!


飲み終わると、今度は、なでしこが写真を撮りに行くと立ち上がり、犬を連れて帰ってきます。



このシーンでは、リンちゃんが犬を右手で撫でることができます。



ただ、犬好きのリンちゃんなのに、チェアに座ったままで超違和感があります(苦笑)。


この後、焚火を点けると時間が進んで夕方になります。



ここで、マグカップに視線を合わせると、2回目のドリンクシーンがあります。



その後は、晩御飯。前回同様、大塚明夫さんのナレーションでレシピが紹介されます。



それにしても、最近の大塚さんは、ゆるキャン△といい、「ソウナンですか?」の主人公「ほまれ」の父親役とか、コミカルでアウトドア(サバイバル)な役が多いなー。

特に、ゆるキャン△では、最初ナレーションだけだったので、大塚明夫の無駄遣いだと思ってしまいました(その後、リンの祖父役で出演しましたが)。


前回も、リンちゃんが旨そうに食べていましたが、今回もなでしこが旨そうに食べています。



この辺は、好感の持てる演出ですが・・・。





口に入れる直前に、ロールキャベツが消えます(苦笑)。

まー、食べ物を食べているシーンは、3DCGにとって鬼門ですから仕方が無いですが・・・。


食後は、星を見たり、ラジオを聞いたりと時間が過ぎてゆき、最後にドリンクシーン。



前回は、ドリンクシーンは2回でしたが、今回は3回です。

ひょっとして、ドリンクで尺稼いでる?


その後は、寝て翌朝。

富士山の日の出を見ようと早起きするなでしこ。



うーん、原作ファンからすると、早起きのなでしこにちょっと違和感。

寝過ごしそうななでしこを、リンちゃんが起こすというパターンの方がしっくりくるな~。


富士山からの日の出。




前回同様、最後に記念撮影して、SNSでみんなに送って終了。




さて、ここからは、私の評価です。

前回も散々書きましたが、やっぱりボリューム感が薄いです。

特にロケーションについては、前回はテント前と湖畔の2か所でしたが、今回は、リンちゃんがずーっとチェアに座ったままだったので、ロケーションの移動がありませんでした。

元ネタの「ふもとっぱら」は、東京ドーム5個分という広さのキャンプ場ですから、せめてもう1か所ぐらいはロケーションが欲しい所です。

視点が終始固定されているので、風景の変化が無く、はっきり言ってVRとしてはツマラナイです。特に気になったのが、犬の出てくるシーンです。VRは、プレイヤーの視点がゲーム内で動くと、3D酔いを起こしますが、立って犬に近づくぐらいしてほしい所です。犬好きのリンちゃんが、目の前の犬に対して座ったままというシチュエーション自体に、私は違和感を感じて没入できませんでした。


あと、背景と3D空間の作り込みにもすごい違和感がありました。ふもとっぱら特有の、富士山に向かって広がっていく草原の感覚が無く、奥の風景が完全に書割のように見えてしまいます。


2Dのキャプチャでは分かり難いが、VRだとオレンジ色のテントの向こうに広がる広場が平板に感じる。
ここは、ふもとっぱら一番のビュースポットなので、残念。


前回の本栖湖編とも見比べてみたのですが、本栖湖編はそこまで書割感はありませんでしたので、今回の方がクオリティが明らかに下がっています。


まあ、理由としては、本栖湖の湖畔より、ふもとっぱらの方が圧倒的に面積が広く、それを限られた3D空間内で表現するのは難しいのでしょうが、正直私が色々と見てきたVRの中ではかなり酷いレベルです。


日の出のシーンも、早朝の日の出前のシーンから、黒のフェードアウト・フェードインで繋げているだけですので、日の出を見ている気には全然なりません。まあ、日が昇ってくるのを全コマ描くわけにもいかないでしょうが、もう少し何とかならなかったかなー。


極めつけは、最後の記念撮影シーンです。



360度カメラで撮影したというシチュエーションですが、リンちゃんの手が変です。透明の自撮り棒を持っているような・・・。

因みに、本栖湖編では、手首は見切れていますので違和感はありません。


他にも、シェーディングや、ポリゴンの動き(特になでしこのフードの紐が気になった)など、挙げればキリがありませんが、正直VRゲームとしてのクオリティはかなり低いです。


本栖湖編でも書きましたが、このゲームはマルチプラットフォームですから、ポリゴン数やエフェクトなどは、どうしても性能の低いハードに合わせることになります。とは言え、PS4版とニンテンドースイッチ版は、他のハードに比べて最も高い2,420円で販売しているのですから、もう少し何とかならなかったのかと思います。

この値段では、2本合わせて4,840円ですから、あと2,000円足せば「あつまれ どうぶつの森」を買ってお釣りがきますので、どう考えてもそっちの方が得です(苦笑)。

「ゆるキャン△ VIRTUAL CAMP」は、ブルーレイを御布施と称して買うようなヲタクを相手にしているので「文句言うな!!」と言われそうですが、もう少しクオリティを上げないと流石にボッタくりです。

唯一、声優陣のクオリティは素晴らしいので、それに助けられている作品と言えるでしょう。


最後に、キャンパー目線で言うと、冬のふもとっぱらで、夜にテントの入口を全開にしておくバカは一人もいないということでしょうか。




冬のふもとっぱらで、ノルディスクのアスガルドを、こんなに全開にしてたら凍え死ぬよ!!



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