スノーピークが火星用テントをNASAと共同開発!?

2021年4月1日

コラム

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 このブログ「キャンプ沼の畔から」を始めて、3年目に突入しました。

今回は、2周年を記念して(?)、とっておきのスクープ(エイプリルフール)をご紹介します!



本日、2021年4月1日、スノーピークがNASAと火星有人探査用テントを極秘に開発しているという情報を、当サイト独自の情報筋よりキャッチしたので、その詳細をリポートします。


NASAは、これまでの火星探査計画(MEP:Mars Exploration Program)について、無人探査機による探査活動を行ってきた。近年は、キュリオシティやパーサヴィアランスによって、火星表層の大気や岩石成分の調査、生命の痕跡調査などが行われてきた。また、これと並行して、膨大な地表写真を始めとする、火星表面の地形情報を収集。当初、この地形情報は、サンプルリターン(無人探査機の採集した岩石等を地球に持ち帰る)のための着陸・回収地点の策定を目的としていたが、高精細デジタルカメラに代表される各種センサーの精度向上により、予想以上のデータが収集された。その結果、サンプルリターンのような小規模な着陸・打ち上げだけでなく、もっと規模の大きな打ち上げ等にも対応できる地点が観測された。

これに基づき、NASAは計画を変更し、小規模なサンプルリターンではなく、人類を火星に送り込み、恒常的に作業と生活を行う新たなミッションを計画しているとのことだ。


この計画を加速化している理由の一つとして、中国の火星進出がある。中国は、当初月面への進出を計画していたが、資源面や生存性(特に水)の観点から、一足飛びに火星へ人類を送り込むことを極秘裏に計画しているらしい。この事態を重く見たアメリカ国防総省は、NASAに対して、中国より先に人類を火星に送り込むよう要望した。その結果、NASAは当初予定のサンプルリターンを中止し、新たな火星有人探査「オペレーション火星の海(Operation Mars Ocean)」を策定、現在その実現性について評価が進んでいるという。


オペレーションマーズオーシャンは、様々な課題を抱えているが、その中で最も大きな課題が、人が居住するシェルターだ。これまで、プラスチックを使用したカプセルや、火星地表面の水を利用した氷の建造物など、様々な案が考案されたが、いずれも、膨大な資材や重機が必要となるため、火星への運搬も含めて実現が困難だった。そこで考案されたのが、特殊ナイロンやカーボン繊維を使った布製のシェルターだ。

プラスチックやガラス、コンクリート、鉄などで構成される既存のハードな建造物は、堅牢ではあるが、建設に当たっては、多大な資材が必要となる。特に建材の重量は深刻な問題で、これらの建材を地球から打ち上げ、火星衛星軌道上へ運搬するだけでも、膨大な数のロケットを必要とする。そのため、火星に基地を建造することは不可能では無いにしても、不可能に近いほどのコストを要した。しかし、壁面に布素材を使用するソフトな建造物、つまりテントであれば、圧倒的な軽量化が可能で、一気に実現性が出てきたのだ。

ところが、NASAには布素材によるシェルター作りには知見が全く無く、開発は難航した。そこで白羽の矢が立ったのが、日本のアウトドアメーカーの「スノーピーク」だ。30年に及ぶアウトドアテントの制作に関するノウハウを持つスノーピークは、高い剛性と気密性が必要とされる火星用テントの開発には最適なメーカーだった。スノーピークの当時の社長であった山井太(やまい とおる)は、NASAからのオファーに対し、最初は冗談だと思ったようだが、オペレーションマーズオーシャンの全容を知るにつれ、その高いハードルが、逆に彼のモチベーションに火をつけることとなった。


山井は、2018年頃にNASAからのオファーを受けたようで、その後、直ぐに、極秘の社内プロジェクト「Red Apex(仮)」を立ち上げ、極少数の開発陣と火星用テントの開発に着手した。

最初は、強度面からドックドームのようなドーム型で設計を進めていたようだが、居室内スペースの問題もあり、ランドロックのような大型シェルタータイプに落ち着いた。その後、約2年をかけて火星用テントのモックを完成させ、去年からNASAとの本格的な構造レビューに入っているようだ。このことは、山井太が、2020年3月に会長職に退き、渡米した時期とも一致する。山井の渡米は、表向きはアメリカでのラグジュアリーなキャンプ市場を開拓するためとアナウンスされているが、その実、オペレーションマーズオーシャンへ本格的に参加することが真の目的だったのだ。



スノーピークが開発した火星用テントは、ランドロックを大きくしたような超大型シェルターを外装に、その内側に、2重構造のインナーテントを複数接続して設営する構造となっている。外装のシェルターは、与圧はされておらず、あくまで外部からの様々な衝撃を防ぐことを目的としている。一方、インナーテントは、カマボコ型をしており、完全密閉型の2重構造とすることで、気密性を高めている。インナーテントは、通常のテントのような吊り下げ式ではなく、フレームによる自立式で、これは、近年のキャンプ場で見かけるカンガルースタイルに近い。


外部からのテントへの入室は、一旦シェルター内に入り、減圧されたエアロック用インナーテントに入る。その後エアロックの気密ファスナーを閉じて与圧し、居住区へと入るという流れだ。火星の大気圧は、地球上の0.75%程度しかないため、エアロックは必須だが、その全てを特殊素材で作られたテントで構成していることが最大のポイントだ。


テントの詳細については、最高レベルの機密情報なので、不確定要素が多く含まれるが、概ね以下の通りのようだ。

シェルターは、カーボンナノチューブをメイン素材とする高強度な幕体で、フレームは特殊チタン合金(タニガワダケチタニウム)を採用。最大10キログラムの隕石の直撃にも耐えられるとしている。

内部のインナーテントは、特殊な加工を施されたリップストップナイロンで、100%の気密性を保ち、最大気圧差3.5気圧まで耐えられる。出入口等は、すべて特殊シール加工が施されたビスロンファスナーで、エア漏れを完全に防いでいる。

このインナーテントを、複数接続することで、エアロック、居住室、研究室などを構成することが可能で、現地での高い拡張性を実現している。また、各テントが、ビスロンファスナーによって仕切られた構造になっているため、万が一どれかのテントからエア漏れが発生しても、全体には影響が無いようになっている。


オペレーションマーズオーシャンの実行時期は、現時点では未定だが、2026年から2030年までの間ではないかと、アメリカ政府関係者の間では噂になっているらしい。



以上、とある情報筋からのリポートをお届けしました。


このテント、NASAとの極秘開発のため、市販される可能背はまず無さそうですが、このテントで培われた技術は、いずれ市販用テントにも応用されることでしょう。

いつか、タニガワダケチタニウムのフレームが採用されたテントが発売されたら、オペレーションマーズオーシャンの成果かも!?


今回は、コメント欄を設けていますので、ご質問やご意見等、どしどし書き込みください(笑)。



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