北海道キャンプ旅行記【道北編】4日目(利尻島~礼文島)

2020年9月4日

キャンプリポート

t f B! P L

 2020年8月13日(木)

早朝は、夜中に降った雨の影響もあって、キャンプ場にはもやがかかっていました。



雨は、かなり激しく降ったので、テントのフライシートがびちょびちょに。仕方が無いので、濡れたまま70Lのポリ袋に詰めて収納し、午後の礼文島が晴れていることを祈ります。


湿気の影響で、昨晩からテント内に置いていた蚊取り線香がう○この形に(笑)

さて、4日目は、フェリーで利尻島から礼文島に渡ります。
でもその前に、午前中は利尻島の観光をもう少し続けます。
先ずは、ゆ~にから更に奥に進んだところにある「利尻北麓野営場」へ。利尻富士を登る訳ではありませんが、雰囲気だけでも感じようと見に行きました。


利尻北麓野営場は、登山口にあるキャンプ場で、利尻富士を目指すには絶好のキャンプ場です。


管理棟では、登山に必要となる携帯トイレなども販売しており、施設も、炊事棟、トイレ、シャワールームなど、充実しています。




立派なバンガローもあるので、装備を簡便にしたい人は、バンガローもアリだと思います。


利尻富士は、固有種の高山植物が生育しているので、靴底を洗う場所が設けられています。


キャンプ場の先が登山道になっています。



さて、今日は、昨日とは逆の反時計回りで利尻島を1周します。
途中で発見したこれ、何だと思います?


UFOを呼び出す通信機!?

いえいえ。
ヒントは、機材に書かれた「CAB VOR DME」という文字。

CAB(Civil Aviation Bureau):国土交通省航空局

VOR(VHF Omnidirectional Range):超短波全方向式無線標識

DME(Distance Measuring Equipment):距離測定装置


簡単に言ってしまうと、航空機向けの灯台です。航空機が、正確に現在位置や高度、飛行方位を計測するために、指向性のVHF波を発している施設です。利尻空港近くの、利尻島の幹線道路である「利尻ファンタスティックロード」沿いにあります。
分かってしまえば、ナルホドな施設ですが、何の案内もなく、忽然とこんな変わった構造物が草原に現れれば、Xファイルのモルダー(古っ!)でなくても宇宙人と交信する機械かと思っちゃいますよね?


ちなみに、この施設、稚内空港近くにもありました。


利尻島は全体的に曇っていますが、今日は、礼文島が見えます。


さて、昨日撃沈したオタトマリ沼ですが・・・。


昨日よりはマシですが、肝心の利尻富士は雲の中で、全く見えません!
残念!!


利尻富士はあきらめて、売店でハマナスソフトクリームを購入。
ハマナスの香りがほのかにして、美味しいソフトクリームでした。


さて、そうこうするうちに、フェリーの出航時刻が迫ってきましたので、急ぎ鴛泊港へ。


利尻島から礼文島へのフェリーは、鴛泊港12:15発~香深港13:00着の1便しかありません。
11時半にフェリーターミナルに到着。早々に乗船手続きを済ませました。
フェリーに乗船する車の置き場が分かり難いのですが、ターミナルの駐車場の端っこに、黄色い枠線で囲ったエリアがあり、そこが乗船車専用駐車場でした。


駐車場から、ペシ岬を見上げます。


昨日は、よくこんな急傾斜を登ったものだと感心。
そうこうしているうちに、アマポーラ宗谷が入港。


入港から出航まで、15分ほどしかありませんので、あわただしく下船、乗船となり、礼文島を目指します。


雲にすっぽり覆われた利尻富士。
さよなら~利尻島。


この日は、朝から曇っていたので、礼文島も霞んでいます。


ここで、今回乗船したフェリーをご紹介しましょう。
ハートランドフェリーの利尻・礼文航路に就航してるフェリーは、ボレアース宗谷、サイプリア宗谷、アマポーラ宗谷の3隻。


今回の利尻から礼文への航路で乗船したのは、アマポーラ宗谷。今年の2月4日に就航した、ピカピカの新造船です。初日に乗ったボレアース宗谷が2003年5月就航、サイプリア宗谷は2008年5月ですから、最古参のボレアースに比べて、17年の開きがあります。
アマポーラは、総トン数4,265トン、全長96.55m、全幅15m、航海速力、19.45ノット、乗客定員550名。
ボレアースと大きさは殆ど変わりませんが、総トン数がボレアースの3,578から4,265と、687トン増加しています。乗客定員や車両積載能力は殆ど変わらないため、増加した分は、設備の充実に充てられています。



エントランスの吹き抜けは、よりカジュアルなデザインに変化。ボレアースは2階(船の構造上は4階)は1等限定でしたが、アマポーラは、乗客が自由に上り下りできるようになりました。2等ピープルの私には嬉しい変化です(笑)。


エントランスの船首側には売店があります。




チョコやスナック菓子などの定番から、パッケージにゆるキャラが入った限定商品まで色々と売っています。りんぞう君「ほたて耳」、出汁の介「ほっけ燻製スティック」、あつもん「おしゃぶり昆布」と、ゆるキャラなのに商品ラインアップは渋いです(笑)。

エントランスホールには、自販機も設置されており、その横には電子レンジとポットが置かれた流し台があります。




稚内と利尻・礼文間は2時間ほどかかるので、弁当やカップ麺などが食べられるのは有難いです。特に、早朝の、稚内ー利尻(06:45~08:25)、稚内ー礼文(06:30~08:25)については、船内で朝ご飯を取れれば、到着してからの時間を有効活用できます。
残念ながら、この電子レンジとポットは、アマポーラのみの設備です。私たちが稚内から利尻へ行った時はボレアースでしたので、船内で朝ご飯を食べましたが、パンと缶詰のみ。ポットがあれば、カップスープなどが食べられたのですが・・・。

2等室には、靴箱が設けられており、脱いだ靴が散乱しないようになっています。



雑魚寝スペースの間仕切りは、一部に部屋を仕切るような大型のものがあり、手すりも付いています。


流石は新鋭船、充電用コンセントが至る所に用意されています。


2等室には、優先席として座席も設けられています。但し、こちらには充電用コンセントがありませんので、充電が必要な場合は、雑魚寝タイプの2等室をご利用ください。


その他、サロンスーペースや、荷物専用スペース、ベビールーム、キッズルームなど、大型船並みに設備が充実しています。




トイレも綺麗で、温水便座完備。とても快適でした。




さて、気になるのはやっぱり1等席。


アマポーラの1等は、1等アイランドビューシートが設けられており、船首前方に大きな窓があります。


更には、プレミアムと名の付く特別室が2つ。



更には1等和室もあります。乗船時間の短い利尻・礼文のフェリー旅にはもったいないぐらいです。


他には、2等指定席もあります。こちらは、2階の後部に当たるため、1等アイランドビューシートのような見晴らしはありませんが、ゆっくりと座りたい人には良いでしょう。



後部デッキは、2階構造(船の構造上は3・4階)で、1階には座席も用意されています。






プチ情報ですが、後部デッキには、車両甲板に下りられる階段があります。エントランスホール側の階段は、下船する乗客でごった返すため、車に戻る場合は、こちらの階段から降りるのがおすすめです。



さて、礼文島ですが、近づいてみれば、北の方は晴れ模様。


本日のキャンプ場は、礼文島の最北端にある「久種湖畔キャンプ場」ですから、期待が持てます。


乗船時間45分と、あっというまに礼文島に到着。
観光は翌日と決めていたので、まずはお昼ご飯を求めて、北に向かいます。

礼文島の幹線道路は、南北に走る県道40号、通称「れぶんアツモリロード」の1本しかありません。
前週の台風の際、がけ崩れで通行止めになっていたのですが、私が訪れた時には既に解消されていました。



道路沿いに走っていると、利尻島が一望できます。


さて、向かった先は、「金田の岬」にある「あとい」という食堂。


海鮮丼やうに丼で有名で、家族3人楽しみにしていたのですが・・・


閉まってます!!

張り紙も何も無いので、休みなのか潰れたのかも分かりません。
お、お昼ごはんが~(泣)

仕方が無いので、GoogleMapで事前にチェックしていた、マリンストアで何か買おうと向かいますが、マリンストアも休業中。どうも、お盆の時期に重なったこともあり、休業しているみたいでした。


仕方が無いので、「久種湖畔キャンプ場」へ。



久種湖(くしゅこ)畔キャンプ場は、その名の通り久種湖に面したキャンプ場です。以前はあまり整備されていないキャンプ場でしたが、今は、管理棟もあり、トイレや水場などもしっかり整備された、現代的なキャンプ場になっています。

広い場内には、フリーサイト、オートサイト、コテージ、バンガローなどがあります。以前は、フリーサイトにテント用デッキがありましたが、現在は全て撤去されています。
私たちは、フリーサイトを選択。



芝の広い場内は、車乗り入れ不可ですが、リヤカーが無料で借りれるので、私たちは、湖畔に近いエリアに入りました。


オートサイトには電源があり、どちらかと言うとキャンピングカー向けと言えます。


ゴミは、ごみステーションで分別して捨てることができます。
右横には、炭や灰を捨てる場所も用意されています。


管理棟の裏側には、シャワーやコインランドリーが設置されています。



トイレもとても綺麗で、木の香りが漂っていました。



ウォシュレットはありませんが、清潔で気持ちよく使えました。


場内に並ぶバンガローも、最近整備されたようで、綺麗でした。


私が行った時は、コテージは閉鎖中でしたが、かなり立派な建物でした。


久種湖畔の眺め。向かいの山の上には、陸上自衛隊のレーダー基地があります。


天候は、ほぼ雲もない快晴。これで、前日の雨で濡れたテントが乾きます。


さて、我ら腹ペコ三人組は、テントを建てるのもそこそこに、遅めのお昼ご飯。私はセイコーマートで買ったカップ麺、娘と嫁はレトルトパスタ。こんな時は、早ゆでのショートパスタが便利です。コッヘルにお湯を多めに沸かして、パスタとレトルトを一気に茹でれば、5分もかからず食べられます。

さて、お腹を満たしたら、香深港まで温泉と食材の買い出しに戻ります。

昼間食べられなかった海鮮丼の具材が手に入ればと思ったのですが、香深港近くのマリンストアも閉店時刻で間に合わず。仕方が無いので、先に温泉に入ります。

香深港には、「礼文島温泉うすゆきの湯」があります。
源泉かけ流しで、泉質はナトリウム-塩化物-硫酸塩泉。pH8.6の弱アルカリ性温泉ですから、肌もつるつるになる所謂美肌の湯です。源泉温度は、50.8と高温で、内湯はあつ湯とぬる湯の2つに湯舟が分かれています。


でも、やっぱり一番は、利尻富士を眺めながら入る露天。こじんまりした湯舟ですが、熱めの湯に浸かって、のぼせたら夕暮れの利尻富士を眺めながらクールダウン。最高でした。

温泉でリフレッシュしたら、晩御飯の買い出し。
島に唯一のセイコーマートで、ジンギスカンの材料を買い込みました。

北海道民には常識ですが、セイコーマート(略してセコマ)は、北海道No.1のコンビニエンスストアです。その内容は、単なるコンビニではなく、野菜から卵、肉・魚まで、幅広く取り扱うミニスーパーのような存在で、地域のインフラとも言える存在です。
当然、私たちキャンパーにとってもその恩恵は大きく、「北海道で困ったことがあればとりあえずセコマに行け」と言われるぐらいです。

セイコーマートでは、ほぼ間違いなくジンギスカンは入手できるので、マリンストアがだめだった場合はジンギスカンと決めていました。セコマで、タレに浸かったジンギスカンのパックと、キャベツ、玉ねぎなどを購入。セコマでは、ジンギスカン鍋も売っているので、バーナーさえ持っていれば、セコマでジンギスカンセットが手に入ります。
但し、ジンギスカン鍋は、売り切れている場合があるので、要注意。私は、前回の北海道旅行で大量購入したジンギスカン鍋を持参していました。

久種湖畔キャンプ場に戻り、早速ジンギスカン。


セイコーマートのおかげです。

そしてキャンプには欠かせない、焚火。


久種湖畔キャンプ場は直火禁止ですので、焚火台が必要です。
薪は礼文島では売っていないので、自宅から持って行った薪が役に立ちました


この日は夕方から寒く、夜には気温が12.5度まで下がりましたので、フリースの上に焚き火ジャケットを着て丁度良いぐらいでした。前回の北海道旅行では、阿寒湖畔で1桁台を経験していたので、これぐらいの寒さは想定内。

シェラカップに、ニンニク、マッシュルームの缶詰、オイルサーディン、鷹の爪を入れて、アヒージョに。
焚き火で軽く焼いたバケットに乗せれば、最高の肴。




この日は、昨日と打って変わって晴天だったので、星が良く見えました。場内は電灯が多いので見難いですが、キャンプ場の奥にある遊歩道の方へ行けば真っ暗で星が良く見えました。


つづく


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