南部鉄器の粋を詰め込んだホットサンドメーカー&クッカー OIGEN(及源)

2020年9月17日

キャンプ沼

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皆さんは、南部鉄器をご存じでしょうか。
岩手県で作られている鋳造鉄器で、鉄瓶や茶釜などが有名です。1975年には、伝統工芸品に指定されており、今では海外からも高い評価を受けています。南部鉄器の製造元は、盛岡市と奥州市水沢の2か所に分かれており、これは歴史的な違いに由来します。
盛岡市の南部鉄器は、江戸時代の盛岡藩に端を発します。盛岡藩の藩主である南部氏が、京都から釜師を招き、茶釜を作らせたのが最初で、その後藩の庇護のもと発展していきました。18世紀には、茶釜を小ぶりにした鉄瓶が作られるようになり、これが南部鉄瓶として全国に広まったのです。
一方、奥州市水沢の南部鉄器は、奥州藤原氏に端を発します。当時の藤原清衡が居住していた、江刺郡豊田館(とよだのたち)に江州(滋賀県)から鋳物師(いもじ)を招き、様々な鋳物(いもの)を作らせます。その後、平泉に移った藤原氏に、鋳物師も付き従い、中尊寺の梵鐘などを製造していきます。この鋳物師たちが、現在の奥州市水沢の南部鉄器につながっていきます。


さて、南部鉄器の話はこれぐらいにして、今回の本題に入りましょう。


左がダブルの「ホットサンドメーカー」、右がシングルの「ホットサンドクッカー」。
シングルの方が持ち手が5cmほど短い。

OIGEN(及源)のホットサンドメーカーです。

OIGEN(及源)は、水沢の南部鉄器メーカーで、その歴史は古く、創業は嘉永5年(1852)まで遡ります。ペリーの黒船来航が嘉永6年ですから、幕末の激変期に創業されたメーカーです。明治に入り、及川源十郎鋳造所となり、昭和22年に現在の及源鋳造株式会社となりました。OIGENは、伝統的な南部鉄器に留まらず、鉄瓶の形にインスパイアされたフライパン「マルット」など、新たな鋳鉄製品を開発・製造している、南部鉄器メーカーの中でも尖ったメーカーです。


出典:OIGEN


OIGENは、キャンプ用品にも力を入れており、ダッチオーブンやグリルパンなど、様々な製品がリリースされています。ホットサンドメーカーは、このラインアップの一つです。



実は、鋳鉄製のホットサンドメーカーは珍しく、アウトドアショップなどで販売されているホットサンドメーカーは、アルミ合金が多いです。アルミは、熱伝導率では鉄を上回りますが、蓄熱性に劣ります。鉄、特に鋳鉄は、蓄熱性に優れ、耐火温度もアルミより高いため、ダッチオーブンやスキレットに使われています。特にダッチオーブンは、ローストチキンのような料理では、上下からガンガン炭火などで加熱されるため、アルミでは下手をすると溶けて穴が開いてしまいます。ホットサンドでは、そんな高温で焼くことはありませんから、アルミでも充分ですが、高い蓄熱性を誇る鋳鉄であれば、より均一にカリッと仕上げることができます。


俗に鋳物と呼ばれる鋳鉄製品は、砂で型を作り、その中に溶かした鉄を流し込んで作ります。そのため、鋳物の表面は、細かい凹凸のある梨地に仕上がります。OIGENは屈指の南部鉄器メーカーですから、ホットサンドメーカーも、この伝統的な鋳物の製法によって作られています。



OIGENのホットサンドメーカーの特徴は、鋳鉄製であるということともう一つ、長いハンドルにあります。



特にダブルの「ホットサンドメーカー」は、長さが26cmもありますから、焚火などでも使いやすく、正にキャンプ向きのホットサンドメーカーと言えます。


OIGENのホットサンドメーカーは、ダブルタイプの「ホットサンドメーカー」と、シングルタイプの「ホットサンドクッカー」の2種類があります。



では、それぞれの特徴をご紹介しましょう。


OIGEN ホットサンドメーカー

対角線にホットサンドを分割するダブルタイプのホットサンドメーカーです。



大きさとしては、8枚切りの食パンが丁度良く、耳つきでも焼けますが、少しはみ出してしまうので、落とした方がきれいに仕上がります。6枚切りも使えますが、挟む時に結構苦労します。


あまり具材を入れられないダブルタイプとは言え、これぐらいは入れることができます。
写真は、スクランブルエッグ(卵1個分)、トマトのスライス、溶けるチーズを入れています。


調理にあたっては、弱めの中火で、余熱無しで片面2分、余熱有りで片面1分が目安です。
蓄熱性が高いので、連続して焼く場合は、両面合わせて2分で焼けるため、多人数の場合でもスピーディーに作れて便利です。



焼き上がりはこの通り。全体にこんがり焼きあがります。
流石は南部鉄器!



OIGENのホットサンドメーカーは、斜めに分割するタイプなので、焼き上がったら溝に沿って切れば、きれいに切れます。



周囲もピッチリくっつきますので、かぶりついても中身が出ません(勿論、具材の入れすぎにはご注意を)。



本体の厚みが無いので、あまり大きな物は入れられませんが、太めのソーセージを入れてもきっちり焼けます。


私が、ホットサンド以外で是非おすすめしたいのが、焼きおにぎりです。



作り方は簡単。コンビニで売っているおにぎりを焼くだけです。ポイントは、のりを付けずにおにぎりだけ取り出して焼き上げることです。のりは、お好みで食べる直前に巻いてください。

キャンプに行く日の朝御飯は、コンビニのおにぎりやパンで済ませている方も多いと思います。我が家も、毎回コンビニでおにぎりを買うのですが、よく余らせてしまうことがありました。おにぎりは常温ではあまり持たないので、無理に食べたり、勿体ないとは思いながら捨てることもありました。

でも、このホットサンドメーカーのおかげで、余ったおにぎりはクーラーボックスに入れておき、お腹が空いたら焼きおにぎりにして食べることで、美味しく無駄なく食べられるようになりました。


OIGEN ホットサンドクッカー

一般的なシングルタイプのホットサンドメーカーは、食パンを入れて挟むだけですが、OIGENは、具材の入る部分が食パンより一回り小さく作られており、耳の部分をしっかり圧着できるようになっています。



全体的にダブルタイプに比べ少し大きく作られているため、パンの耳も切らずにそのままで十分挟むことができます。具材もより多く入れることができるので、ボリューミーなホットサンドを作ることができます。



写真は、8枚切りのパンに、スパム、玉ねぎとピーマンの粗みじん切り、トマトのスライス、目玉焼きを乗せています。この上にケチャップ、溶けるチーズを挟み込んで焼きます。



調理時間は、具材の量にもよりますが、シングルより多めで、予熱ありで片面2分前後といった所です。



シングルは、ダブルに比べて均一に圧着しにくいので、全面をカリカリに焼くのが難しいのですが、バターやマーガリンをホットサンドクッカーの両面にタップリ塗っておけば、綺麗に焼き上げることができます。




耳までしっかり圧着されるため、食べている途中に中身がはみ出してしまうこともありません。


ちなみに、ホットサンドクッカーは、クッカーとしても使えるため、小型のスキレット代わりに調理することも可能です。



ホットサンドの定番、目玉焼きを先に作っておくこともできるので、何かと便利です。



OIGENのホットサンドメーカーは、南部鉄器らしい重厚感があり、カリカリのホットサンドが焼けるなど、価格に見合ったキャンプギアだと思います。ですから、他人とは一味違った物を持ちたいと言う、困ったキャンプ沼の住人にはもってこいのギアでもあります(苦笑)。



ダブルタイプの「ホットサンドメーカー」は、Amazonや楽天でも販売していますが、シングルタイプの「ホットサンドクッカー」はOIGENのオンラインショップのみの販売となっています。


OIGEN

https://oigen.jp/





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沼にハマると抜け出せなくなる性格の40代おっさん。関西出身で現在は東京都在住。嫁と娘の3人家族で年間30泊ほどキャンプに行って飲んだくれている。

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